「暗号資産を買ってみたいけれど、取引所選びがよく分からない」という人が調べていると出会うことが多いのが「みんなのコイン」です。ただ、この名前から想像する内容と、実際の仕組みには大きな違いがあります。この記事では、公式情報にもとづいて、みんなのコインが現物の暗号資産取引所とはどう違うのか、そして取引条件やリスクを整理していきます。

みんなのコインの特徴を徹底解説 資金調達マップ

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みんなのコインは、みんなのFXの口座がないと申し込めません。まずはこちらをご確認ください。

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1. みんなのコインとはどんなサービスか

みんなのコインは、トレイダーズ証券株式会社が提供する暗号資産CFD(差金決済取引)サービスです。同社は、FXサービス「みんなのFX」や、自動売買の「みんなのシストレ」、オプション取引の「みんなのオプション」も手がけている会社で、みんなのコインはその暗号資産版という位置づけになります。代表取締役社長は須山剛氏、本社は東京都渋谷区恵比寿にあります。登録は関東財務局長(金商)第123号で、第一種・第二種金融商品取引業、投資助言・代理業を行っており、日本証券業協会や日本暗号資産等取引業協会などに加入、日本投資者保護基金にも加入しています。

暗号資産に関する店頭デリバティブ取引業を追加する変更登録が2021年12月2日に完了し、これを受けて2022年1月にみんなのコインのサービスが始まりました。同時期に、同社の別ブランドである「LIGHT FX」でも「LIGHT FXコイン」という同種のサービスが始まっています。この2つのブランドの現在の関係については、よくある質問の章であらためて触れます。

2. 取引の仕組みと条件

まず理解しておきたいのが、みんなのコインは「暗号資産取引所」ではないということです。これは店頭暗号資産証拠金取引、いわゆる暗号資産CFDと呼ばれる仕組みで、ビットコインなどの暗号資産そのものを購入して保有する取引ではありません。他社から暗号資産を受け取ることも、他社のウォレットへ送金することもできず、取引で生じた価格差だけを日本円でやり取りする仕組みです。つまり、「暗号資産を買って、財布代わりのウォレットで保管する」というイメージとは根本的に違うサービスだと理解しておく必要があります。

この仕組みだからこそできることもあります。現物取引では、値上がりを見込んで買うことしかできませんが、みんなのコインは値下がりを見込んで先に売る、という取引もできます。相場が上がっても下がっても、取引のチャンスがある、という考え方です。

取扱銘柄は5銘柄で、いずれも円建てです。

銘柄最低取引単位
BTC/JPY(ビットコイン/円)0.001BTC
ETH/JPY(イーサリアム/円)0.01ETH
XRP/JPY(エックスアールピー/円)10XRP
BCH/JPY(ビットコインキャッシュ/円)0.1BCH
LTC/JPY(ライトコイン/円)0.1LTC

※横にスクロールして確認できます。

レバレッジ(証拠金という担保をもとに、その何倍もの金額を取引できる仕組み)は、個人・法人ともに2倍で固定されており、選択制ではありません。必要証拠金は取引金額の50%です。取引できる時間は、日次・週次のメンテナンス時間を除く24時間365日です。

コストの構造は、誤解しやすいポイントがあります。取引手数料・口座維持費・ロスカット手数料はいずれも無料で、スワップポイント(通貨間の金利差による損益)も付与されません。しかし、売値と買値の差であるスプレッドは実質的なコストとして発生し、固定された数値は公表されていません。さらに、建玉(未決済のポジション)を日次メンテナンスをまたいで翌日以降に持ち越すと、1日あたり0.04%の「建玉管理料」が発生します。「手数料無料」という言葉だけを見て、コストが一切かからないと考えるのは誤解のもとです。

証拠金維持率が100%を下回ると、古い建玉から順に強制決済されるロスカットが実施されます。ただし、相場が急激に変動した場合には、預けた証拠金を超える損失が発生する可能性もあるとされています。

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3. 口座開設の流れ

みんなのコインだけを単独で申し込むことはできません。次の順序で申し込みます。

  1. みんなのFXの口座を開設する(持っていない場合) 本人確認書類とマイナンバー確認書類が必要です。スマートフォンでの本人認証を使えば最短当日、書類のアップロードや郵送では最短翌日から数日程度が目安とされています。
  1. マイページの「コイン」メニューから、みんなのコインを申し込む みんなのFXと共通のログインID・パスワードを使いますが、コイン口座の開設には別途審査があります。審査が完了すれば、最短即日で利用を始められるとされています。

利用条件は、満18歳以上75歳未満で、居住国が日本であることです。個人だけでなく法人も申し込めますが、法人は必要書類が個人と異なります。

4. 入出金・資産管理とリスク

入金方法には、約340の金融機関に対応した「ダイレクト入金」(最低5,000円、手数料無料、原則リアルタイムでコイン口座へ直接反映)と、「振込入金」(振込手数料は利用者負担)があります。振込入金の場合、資金はいったん「入出金口座」に反映されるため、そこからコイン口座へ資金を振り替える手続きが別途必要です。みんなのFX内であれば、入出金口座・FX口座・シストレ口座・オプション口座・コイン口座の間で、資金をほぼリアルタイムに振り替えられます。一方、LIGHT FXとの間では口座も資金も別々で、直接の資金移動はできず、いったん出金してから改めて入金し直す必要があります。出金は最低2,000円から無料で申し込め、依頼から3営業日以内に着金するとされています(営業日午前11時までの依頼は原則当日出金)。

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資産の管理についても触れておきます。預けた証拠金などは、SBIクリアリング信託株式会社へ信託保全される仕組みになっており、各取引日の終了時点で確認した金額が、原則として翌営業日に信託されます。ただし、これは元本を保証する制度ではなく、相場の急変などによって全額が返還されない可能性がある点も、公式に示されています。また、暗号資産CFDという性質上、利用者の暗号資産そのものをウォレットで預かるサービスではない点も、現物の暗号資産取引所とは異なります。

リスクについても整理しておきます。暗号資産は価格変動が大きく、短時間で損失が生じる可能性があります。レバレッジをかけている分、損失が証拠金を超える可能性もあり、ロスカットが必ず損失を一定額に抑えてくれるとは限りません。相場が急変した際には、スプレッドが大きく広がったり、希望した価格で約定しなかったりする可能性もあります。これらはみんなのコインに限らず、レバレッジをかけた取引全般に共通するリスクです。

5. よくある質問

LIGHT FXコインでも、みんなのコインと同じように取引できますか?

トレイダーズ証券は2022年1月に、みんなのコインとLIGHT FXコインを同時に開始したとされています。ただし、現在の公式FAQには「LIGHT FXはFX取引のみ」と案内されている部分もあり、LIGHT FXコインへ現在も新規で申し込めるかどうかは、公式サイト内で明確に確認できませんでした。LIGHT FXでの暗号資産取引を検討している場合は、事前に公式サイトで最新の状況を確認することをおすすめします。

両建て(同じ銘柄を売りと買いの両方で持つこと)はできますか?

仕組みとしては可能とされています。ただし、トレイダーズ証券は両建てについて、経済合理性を欠く取引として推奨していません。スプレッドや建玉管理料が両方の建玉にかかることを考えると、狙いを明確にしたうえで検討する必要があります。

チャットで問い合わせはできますか?

2026年2月25日からチャットサポートが導入されています。チャットボットは原則24時間利用でき、有人のオペレーターは毎日8時から18時まで(土日を除く)対応しています。ただし、口座情報や本人確認が必要な内容については、電話や問い合わせフォームでの対応に案内される場合があります。

メンテナンス中は何ができなくなりますか?

日次・週次のメンテナンス時間には、取引や入出金などに制限がかかるとされています。特に週次メンテナンスの時間帯は、取引システムへのログイン自体ができなくなるため、取引を予定している場合はメンテナンスのスケジュールを事前に確認しておくとよいでしょう。

みんなのコインの取引は、日本投資者保護基金で補償されますか?

トレイダーズ証券自体は日本投資者保護基金に加入していますが、みんなのコインの店頭暗号資産証拠金取引がこの基金の補償対象に含まれるかどうかは、公式サイト内では確認できませんでした。みんなのコイン固有の資産保護として公式に明確に案内されているのは、SBIクリアリング信託株式会社への信託保全です。この2つの制度を混同しないよう注意が必要です。

6. まとめ

みんなのコインを検討する際は、まず「暗号資産CFDであり、現物の暗号資産取引所とは違う」という前提を押さえておくことが重要です。暗号資産そのものを保有・送金したい場合には向いておらず、価格の値動きを使って売り・買いどちらの方向でも取引したい場合に適した仕組みです。みんなのFXをすでに使っている、あるいはこれから使う予定がある人にとっては、同じログイン情報で追加口座を持てる手軽さも利点になります。

一方で、取引手数料が無料でも、スプレッドと建玉管理料という2つのコストがかかる点、投資者保護基金の対象になるかは公式に確認できない点は、契約前に理解しておく必要があります。

まずはみんなのFXの口座を持っているかどうかを確認したうえで、公式サイトで取扱銘柄の最新レートやスプレッドを確認することから始めてみてください。

みんなのコインの特徴を徹底解説 資金調達マップ

この記事の著者

吉田 直樹

吉田 直樹(資金調達マップ編集部)

資金調達マップ編集部の編集責任者。ファクタリングや各種融資、補助金・助成金まで、資金調達に関する幅広いテーマの記事編集を統括している。金融・経済分野での長年の編集経験を活かし、専門的で複雑になりがちな情報を、事業者にとって正確でわかりやすいコンテンツに仕上げることを重視。編集部全体の記事品質と中立性の担保に努めている。

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