エーストラストの3社間手数料と2社間ファクタリングとの違いを解説

売掛債権を早期に現金化するファクタリングでは、手数料の水準が会社によって大きく違います。エーストラストの場合、契約形態によって手数料の目安が明確に分かれており、特に3社間ファクタリングの下限は1%台と、他社と比べても低めの水準です。この記事では、手数料の仕組みから買取可能額、オンライン完結型サービス、対象者の条件まで、公式情報にもとづいて整理していきます。

どんなサービスか

エーストラストはどんなファクタリングサービスか

エーストラストは、株式会社エーストラストが提供するファクタリングサービスです。本社は東京都港区西新橋にあり、代表取締役は大橋邦男氏です。事業内容は債権の買取及び各種債権の売買並びにこれらの仲介、経営・資金調達のコンサルティングなどです。

会社が保有する売掛債権を買い取ることで、売掛金を本来の回収日より早く現金化する仕組みです。銀行融資のような「お金を借りる」取引ではなく、法律上は売掛債権の売買にあたります。金融機関やノンバンクからの借入とは異なり、調達した資金は負債にはあたらないため、バランスシート(貸借対照表)に影響を与えることもありません。負債が増えないという性質は、その後の銀行融資の与信判断において、財務指標を悪化させにくいという意味でメリットになりえます。

手数料と買取可能額

エーストラストの手数料と買取可能額

利用手数料は1%〜15%です。より詳しく見ると、3社間ファクタリングは買取対象債権の1.0%〜4.9%以内、2社間ファクタリングは5%〜15%以内という水準に分かれており、売掛先の与信や売掛金の支払いサイト(支払いまでの期間)ごとに提示されます。この2つの数字の開きは決して小さくなく、同じ会社の同じサービスでも、契約形態を変えるだけで手数料が数倍違ってくる、という点は押さえておきたいところです。

売掛金額から利用手数料を差し引いた金額が、実際の入金額になります。例えば売掛金額1,000万円、利用手数料5%であれば、入金額は950万円という計算です。ただし、これはあくまで一例で、実際の手数料は売却したい売掛金額や契約するファクタリングの種類などによって変動します。「1%〜」という下限だけを見て判断するのではなく、見積もり時に実際どれくらいの手数料が適用され、手元にいくら入るのかを確認することが大切です。

買取可能額は、売掛先1社につき5,000万円までで、審査によって上限1億円まで対応する場合もあります。ただし、希望額がそのまま通るとは限らず、実際の買取可否や金額は売掛債権の内容や審査結果によって決まります。

最短2時間で送金、必要書類を揃えることが重要

エーストラストは最短2時間で送金に対応

最短2時間で完了するファクタリングとして案内されています。申し込みから送金までの流れは、お問い合わせ・お申し込み(最短15分)→仮審査(最短20分)→本審査〜審査結果報告(最短1時間)→契約(最短20分)→送金(最短15分)という5つのステップで構成されており、各ステップにかかる時間の目安も示されています。

本審査に必要な書類は、決算書(確定申告・勘定科目を含む)、請求書(発注書・納品書・請負書などを含む)、通帳(直近の入金状況がわかるもの)です。契約時にはさらに、履歴事項全部証明書・印鑑証明・住民票が必要になります。

ただし、これらの所要時間はあくまで目安です。最短即日での契約・入金を希望する場合は、必要書類を事前に用意したうえで、なるべく早い時間に申し込む必要があります。書類に不備があれば、当然その分時間がかかります。銀行融資の審査に数週間かかることを考えると、当日〜翌日で資金化できるという時間軸そのものが、ファクタリングという手段の大きな特徴だといえるでしょう。

オンライン完結型ファクタリングINBUYSにも対応

オンライン完結型ファクタリングINBUYSにも対応

来店や面談が不要なオンライン完結型のファクタリング「INBUYS」も用意されています。契約には電子契約サービスのクラウドサインを利用するため、紙の契約書や印鑑の押印は必要ありません。インターネットの接続環境さえあれば、全国どこからでも契約できる仕組みです。

INBUYSで契約できるのは2社間ファクタリングのみで、必要書類は請求書・通帳・代表者の身分証明書です。申し込みから、書類をもとにした見積もり、オンライン契約・送金という流れで進み、契約までの時間は最速で約1時間です。通常のファクタリングよりも契約までの時間を短縮できる分、請求書を急いで現金化したいときの選択肢になります。

原則法人向け、個人事業主は取引内容によって相談可能

エーストラストの対象者条件

原則として法人向けのサービスです。健全な経営・事業を営み、売掛金を保有している法人であれば、創業年数を問わず利用でき、創業1年未満の企業やベンチャー・スタートアップ企業の利用も可能です。

フリーランスや個人事業主については、「原則として法人様限定」としたうえで、取引内容によっては可能な場合もあるという扱いです。一律に断られるわけではなく、あくまで個別の相談ベースになる、という位置づけです。

また、赤字決算・税金滞納・融資のリスケジュール中であっても、相談は可能です。ただし、これらはあくまで一般的な傾向であり、実際の可否は個別の審査結果によって決まります。「創業間もない会社や経営状況が厳しい会社でも必ず利用できる」と決めてかかるのではなく、まずは相談してみるという前提で検討するのがよいでしょう。

契約の仕組みと安全性

エーストラストの契約の仕組みと安全性

ファクタリングには、2社間と3社間という2つの契約形態があります。2社間ファクタリングは、利用者とエーストラストの2社で契約を結ぶ形で、取引先への連絡や通知は一切行われません。取引先に債権譲渡の承諾を得る必要がないため、即日での契約・入金にも対応しやすいという特徴があります。一方、3社間ファクタリングは、利用者・エーストラスト・取引先の3社で契約する形で、手数料は割安になるものの、取引先へのファクタリング利用の通知・承諾が必要になるため、即日での契約や入金が難しくなる場合があります。

保証人・担保はいずれも不要です。また、原則として償還請求権のない契約で、取引先が万が一倒産した場合でも、利用者に補償を求めることはありません。「償還請求権がない」というのは、いわば買い切り型のセールに近いイメージです。一度売った商品が後で売れ残っても、店側が客に返金を求めないのと同じように、売掛先が支払えなくなっても利用者側が穴埋めをする必要はない、という仕組みです。

諸経費については、登記費用・印紙代・交通費などは発生しませんが、振込手数料は利用者側の負担になります。契約期間は原則最長6か月で、延長の相談も可能です。

他のファクタリングサービスとの比較

他のファクタリングサービスとの比較

エーストラストの特徴を踏まえたうえで、同じく公式情報をもとに整理しているJPSファクタリング・No.1ファクタリング・GoodPlus・うりかけ堂・ファクタリングTRYと比較すると、次のような違いがあります。

項目エーストラストJPSファクタリングNo.1ファクタリングGoodPlusうりかけ堂ファクタリングTRY
対象原則法人向け。フリーランス・個人事業主は取引内容により相談可能法人のみ(個人事業主・個人・給与所得者は対象外)法人・個人事業主・フリーランス向けページあり法人・個人事業主法人・個人事業主法人・個人事業主、業種制限なし
契約形態・手数料2社間5%〜15%以内/3社間1.0%〜4.9%以内2社間5〜10%/3社間2〜8%総合0.5%〜15%/Easy factor 2%〜8%5%〜15%2社間・3社間対応。公式内で1.5%〜・2%〜の表記あり最低手数料1.2%〜
利用可能額1社5,000万円まで(条件により最大1億円)記載なし個人事業主・フリーランス向けは20万円〜5,000万円(以上は相談)。法人向け総合ファクタリングは上限の明記なし記載なし30万円〜5,000万円10万円〜1億円(それ以上も相談可)
入金スピード最短2時間最短60分、遅くても3日以内総合・フリーランス向けは最短30分、個人事業主向けは最短60分最短90分最短即日。公式内で最短90分・最短2時間の表記あり最短2時間(オンライン専用サービスは最短30分)
契約方法オンライン完結型INBUYS対応・クラウドサイン対応・2社間は通知なしオンライン契約対応・全国対応・出張交通費無料全国対応・オンライン契約・電子契約対応完全オンライン手続き・スマホ対応オンライン契約・クラウドサイン対応・出張対応も可オンライン完結(クラウドサイン)・Zoom面談・債権譲渡登記不要

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エーストラストの数字で目を引くのは、3社間ファクタリングの手数料1.0%〜4.9%以内という水準です。3社間とは、利用者・ファクタリング会社・取引先の3者で契約する形で、取引先に利用を知らせて承諾を得る代わりに、手数料(売掛金から差し引かれる利用料)が低く抑えられる仕組みです。上限4.9%以内という表示は、6社の数字を並べたなかでも低めの水準で、取引先に知られても差し支えなく、費用を抑えたい場合に検討しやすい条件といえます。

利用可能額は1社5,000万円まで、条件により最大1億円と、まとまった金額に対応できる幅があります。10万円からのTRYや30万円からのうりかけ堂と比べると、下限が示されていない分、少額での使い勝手は見積もり時の確認になりますが、金額の上限という点では6社のなかでも大きい部類です。

対象は原則として法人向けで、フリーランス・個人事業主は取引内容による相談扱いです。個人事業主としての利用を最初から前提にするなら、対象に明記しているNo.1・GoodPlus・うりかけ堂・TRYのほうが条件を確認しやすいでしょう。契約方法の面では、オンライン完結型のINBUYSが用意されており、2社間(取引先に知られずに契約する形)では取引先への通知も行われません。

まとまった金額を、3社間契約で手数料を抑えながら相談したいならエーストラスト、法人限定のサービスとして手数料レンジや出張対応を確認しながら相談したいならJPSファクタリング、対象者ごとに細かくプランが分かれている点を活かしたいならNo.1ファクタリング、手続きのシンプルさを重視するならGoodPlus、買取可能額の範囲をはっきり確認したいならうりかけ堂、少額から幅広い金額に対応してほしい、業種を問わず相談したいならファクタリングTRY、というように、状況によって向いているサービスは変わってきます。詳しい条件は、それぞれの記事もあわせてご確認ください。

利用前に確認したい注意点

エーストラスト利用前に確認したい注意点

手数料は1%〜15%と幅がありますが、2社間か3社間かによって目安となる水準が異なるため、どちらの契約形態を想定しているかによって、比較すべき数字も変わってきます。買取可能額も「1社5,000万円まで、条件により1億円まで」とされていますが、実際にいくらまで買い取ってもらえるかは審査結果次第です。

「最短2時間」という表示も、必要書類が揃っていて、審査・契約がスムーズに進んだ場合の目安です。誰でも必ずこの時間で資金化できるわけではありません。フリーランス・個人事業主については、原則として法人限定というルールの例外的な相談扱いになるため、対象になるかどうかを事前に確認しておく必要があります。

また、2社間か3社間か、取引先への通知の有無、償還請求権の有無についても、契約前にあらためて確認しておくとよいでしょう。

さらに、ファクタリング業界全体に関わる注意点として、高額な手数料や大幅な割引率による契約を結んでしまうと、かえって資金繰りが悪化し、多重債務に陥る危険性があると金融庁が注意を呼びかけています。ファクタリングを装った違法な貸付けについても注意喚起がなされています。契約内容に少しでも不安な点があれば、契約前にしっかり確認し、必要であれば弁護士などの専門家に相談することも選択肢に入れておくとよいでしょう。

よくある質問

エーストラストのよくある質問
Q. フリーランスですが、どのような取引内容であれば相談できますか?
「取引内容によっては可能な場合もある」とされていますが、具体的にどのような条件が対象になるかは公開されていません。まずは保有している売掛債権の内容を伝えたうえで、直接相談してみることをおすすめします。
Q. 3社間ファクタリングを選ぶメリットはありますか?
3社間ファクタリングは、取引先への通知・承諾が必要になる一方、手数料は2社間より割安な水準(1.0%〜4.9%以内)です。取引先に知られても問題がなく、できるだけ手数料を抑えたい場合に選択肢になります。
Q. INBUYSと通常のファクタリングは、手数料に違いがありますか?
INBUYS専用の手数料水準は明示されておらず、2社間ファクタリングの一形態として、契約のオンライン完結・スピードを重視したサービスと位置づけられています。手数料について詳しく知りたい場合は、直接見積もりを依頼するとよいでしょう。
Q. エーストラストは怪しい会社ではありませんか?
本社所在地や代表者名、事業内容が公式サイトで明記されており、債権の買取・売買の仲介、経営・資金調達のコンサルティングを事業内容とする会社です。ファクタリング自体は法律上正当な取引ですが、契約する会社を選ぶ際は、こうした基本情報が明確に開示されているかどうかも、判断材料のひとつになります。
Q. 審査に落ちることはありますか?
具体的な審査基準は公開されていませんが、売掛債権の内容や売掛先の信用力によっては、希望どおりの条件にならない場合や、契約自体が難しい場合もあるとされています。「創業間もない」「赤字決算」といった条件に該当していても相談自体はできますが、必ず希望通りになるとは限りません。

まとめ

エーストラストファクタリングのまとめ

最短2時間での送金、1社5,000万円(条件により最大1億円)までの買取可能額に対応するファクタリングサービスです。手数料は2社間5%〜15%以内、3社間1.0%〜4.9%以内と、契約形態によって水準が異なります。原則として法人向けのサービスですが、フリーランス・個人事業主も取引内容によっては相談可能で、来店不要のオンライン完結型ファクタリング「INBUYS」も用意されています。

保証人・担保が不要で、原則として償還請求権のない契約である点は確認できましたが、実際の買取可否や金額、手数料は個別の審査結果によって変わります。ファクタリング業界全体として、高額な手数料や偽装ファクタリングについて金融庁からの注意喚起もなされています。契約内容や手数料の根拠をしっかり確認したうえで、自社に合った資金調達手段かどうかを判断することが大切です。

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この記事の著者

中村陽介

中村陽介(資金調達マップ編集部)

資金調達や売掛債権の活用法など、経営者が抱える資金課題をテーマに編集・執筆を担当。元ファクタリング会社に勤務していた経験を活かし、ファクタリングの仕組みや活用ポイントについて、実務的な視点から分かりやすく伝えることを重視している。

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