パスポート手数料が2026年7月から大幅値下げ お盆の海外旅行に間に合うか新料金と申請タイミングを解説

海外旅行を計画している方に、見逃せないニュースがあります。2026年7月1日、本日より、パスポート(旅券)の申請手数料が大幅に引き下げられました。大人が取得する10年有効のパスポートであれば、これまでより最大7,000円安くなっています。費用の面でいえば、これはかなり大きな変化です。

ただ、この値下げには「思わぬ落とし穴」が潜んでいます。手数料が安くなることを知って「それなら今月申請しよう」と考える方が全国で同時に動き出しているため、各都道府県のパスポート申請窓口はこれまでにない混雑が予想されています。外務省は公式に、7月以降の申請は交付まで約1か月かかる可能性があると発表しました。通常は2週間程度で受け取れるところが、倍以上の時間がかかるかもしれない、ということです。

お盆に海外旅行を計画している方は、このタイムラインをきちんと確認しておくことが大切です。この記事では、新しい手数料の内容から申請方法・必要書類・受け取りまでの流れを、実際に申請を検討している方の立場に立ってまとめました。

第1章 2026年7月1日から何が変わったか 手数料改定の概要と値下げの背景

2026年7月1日から何が変わった?手数料改定の概要と値下げの背景

パスポートの手数料が変わるのは、法律の改正によるものです。2026年5月7日に「旅券法の一部を改正する法律」が公布され、続いて5月22日には手数料の具体的な金額を定めた旅券法施行令も公布されました。そして本日7月1日の午前0時をもって、これらが正式に施行されています。つまり、本日以降に申請が受理されたパスポートには、すべて新しい(安くなった)手数料が適用されます。

なぜ今回、値下げができたのでしょうか。これまでパスポートの手数料の中には、海外で日本人が事件や事故に巻き込まれたときに領事館が行う支援活動(邦人保護)にかかる費用の一部が含まれていました。それが今回の改正で、この費用の一部を「国際観光旅客税」という税金から賄えるようになったため、パスポートを申請する人が直接負担する金額を下げることができたという仕組みです。国際観光旅客税とは、日本から出国する際に出国1回につき徴収される税金のことで、訪日外国人も含めた出国者全体から広く集められるものです。いわば、海外旅行をする多くの人たちで支援コストをシェアすることで、申請者の負担が軽くなったイメージです。

新旧手数料の比較一覧

新手数料は2026年7月1日以降の申請受理分から適用されます。手数料の適用基準は「申請を受け付けてもらった日(申請受理日)」です。たとえば6月30日までに申請して、受け取りが7月以降の方は、手数料は旧料金のままです。逆に言えば、本日以降に初めて窓口に行く方や、マイナポータルで申請を送る方には、以下の新料金が適用されます。

区分旧手数料(〜6月30日)新手数料(7月1日〜)差額
18歳以上・10年旅券・電子申請15,900円8,900円▲7,000円
18歳以上・10年旅券・窓口申請16,300円9,300円▲7,000円
18歳以上・残存有効期間同一旅券・電子申請5,900円5,400円▲500円
18歳以上・残存有効期間同一旅券・窓口申請6,300円5,800円▲500円
12〜17歳・5年旅券・電子申請10,900円4,400円▲6,500円
12〜17歳・5年旅券・窓口申請11,300円4,800円▲6,500円
12歳未満・5年旅券・電子申請5,900円4,400円▲1,500円
12歳未満・5年旅券・窓口申請6,300円4,800円▲1,500円

※参考:外務省「旅券手数料の改定(PDF)」をもとに作成

表を見て気づいた方もいるかもしれませんが、18歳以上の「5年旅券(新規)」が今回の改定で廃止されています。今後、18歳以上の方が新規申請や切替申請(有効期限が1年未満になった場合などに行う更新)をする場合は、10年旅券のみとなります。なお、結婚などによる氏名・本籍の変更があった場合や、査証欄のページが埋まった場合には、現在のパスポートの残りの有効期間をそのまま引き継ぐ「残存有効期間同一旅券」を選ぶこともできます。これはスマートフォンのデータ移行のような感覚に近い制度で、新しいパスポートの有効期限が変更前のものと同じになるのが特徴です。

第2章 お盆の海外旅行は大丈夫か 7月申請は交付まで約1か月かかる見込み

お盆の海外旅行は大丈夫?7月申請は交付まで約1か月かかる見込み

値下げのニュースで申請者が急増することは、外務省も当然想定しています。外務省は公式に、7月1日以降の申請は電子申請でも窓口申請でも、日本国内では申請が受理された日から交付されるまで、通常は約2週間のところ、約1か月を要する可能性があると発表しています。

通常より2〜3週間余分にかかる可能性がある、というのは、お盆に海外旅行を予定している方にとっては決して小さな話ではありません。たとえば、8月11日(山の日)を含む盆休みに合わせてハワイや韓国への旅行を計画しているとします。7月1日に申請して「最短でも約1か月後」と考えると、手元にパスポートが届くのは8月上旬になるかどうか、ギリギリのラインです。混雑の度合いによってはそれ以上かかることも否定できないため、余裕を持って行動することが必要です。

ただし、混雑状況によっては1か月かからずに交付できる可能性もあると外務省は補足しています。実際の交付予定日は、外務省が提供する「パスポート受取可能日検索システム(パスけん)」で確認できます。申請後に申請先の旅券事務所を選んで受理番号を入力するだけで、自分のパスポートがいつから受け取れるかを調べられるため、申請後はこのシステムを活用するとよいでしょう。

また、海外在住の方が現地の在外公館(大使館や総領事館)で申請する場合は、日本からパスポートを送る輸送時間が加わるため、国内での申請よりさらに2週間程度余分にかかります。7月の申請であれば、1か月半程度は見ておく必要があります。

パスけん(パスポート受取可能日検索システム):https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/pagew_000001_02449.html

第3章 電子申請と窓口申請の選び方 必要書類と手順

電子申請と窓口申請、どちらで申請する?必要書類と手順

申請の方法は、大きく分けて「電子申請(オンライン申請)」と「窓口申請(紙の申請書による申請)」の2種類があります。どちらを選ぶかによって、手数料が400円異なるほか、用意する書類にも違いがあります。

電子申請(オンライン申請)は、マイナンバーカードとスマートフォン、そしてマイナポータルというアプリを使って、自宅から申請できる方法です。市役所での手続きをスマートフォンでできるようにしたイメージに近く、窓口に出向く手間が省けます。手数料も窓口申請より一律400円安くなっています。もう一つ大きなメリットとして、通常は提出が必要な戸籍謄本(全部事項証明書)の原本を省略できる点があります。戸籍謄本とは、家族全員の出生・婚姻・死亡などの記録をまとめた公式書類で、役所に発行してもらうものですが、電子申請では戸籍の電子情報とシステムが連携するためこの手間が不要になります。ただし、申請内容に不備や補正が必要な場合は審査が一時中断します。書類の記入に自信がある方であれば、電子申請の方がトータルで効率的といえるでしょう。

窓口申請は、申請書を記入して必要書類と一緒に直接パスポート申請窓口へ持参する方法です。マイナンバーカードをお持ちでない方や、手続きに不安を感じる方、対面で確認しながら進めたい方に向いています。申請書は外務省のサイトからダウンロードして自宅でプリントアウトするか、窓口で手書き書式をもらうことができます。

新規申請に必要な主な書類(初めてパスポートを取得する方、有効期限切れで再発行する方など)は以下のとおりです。

  • 一般旅券発給申請書(10年用または5年用)1通
  • 戸籍謄本(全部事項証明書)1通 ※申請日前6か月以内に発行されたもの。電子申請の場合は省略可
  • 写真(縦45mm×横35mm)1枚 ※6か月以内に撮影のもの。無背景・無帽・正面向き
  • 本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)

切替申請に必要な主な書類(有効期限が1年未満になった方、査証欄のページが埋まった方など)は以下のとおりです。

  • 一般旅券発給申請書(10年用または5年用)1通
  • 有効なパスポート(現在お持ちのもの)
  • 写真(縦45mm×横35mm)1枚 ※6か月以内撮影
  • 戸籍謄本(婚姻などにより氏名・本籍の変更がある場合のみ)

なお、写真の規格は細かく定められており、スマートフォンで撮影したものがNGになるケースもあります。外務省の公式サイトで規格を事前に確認するか、写真館やコンビニのパスポート写真サービスを利用するのが確実です。

第4章 申請してから受け取るまでの流れ

申請してから受け取るまでの流れ

申請の手続きが完了したら、あとは審査が終わるのを待つことになります。全体の流れはシンプルで、①申請受付 → ②審査・旅券作成 → ③交付通知の確認 → ④窓口での受け取り、という4ステップです。

電子申請の場合、交付予定日はマイナポータルのトップ画面に届く通知、または「パスけん」で確認できます。窓口申請の場合は、申請時に渡された受理票(受領証)に記載された受理番号を「パスけん」に入力することで、同様に確認が可能です。

一点、忘れがちなのが「受け取りは必ず本人が窓口に出向く必要がある」という点です。受領の際は、申請時に渡された受理票(受領証)と手数料を持参のうえ、本人が必ず交付窓口に出向く必要があります。代理人に任せることはできません。受け取り忘れ・後回しにしてしまうと出発直前にバタバタしてしまうため、交付通知が届いたらなるべく早めに受け取りに行くことをおすすめします。

制度の内容や申請状況について不明な点がある場合は、外務省が設けた専用の相談窓口を利用することができます。

パスポート相談特設ダイヤル:050-1726-1824 受付時間:月〜金曜日 9:00〜17:00(土日祝・時間外は自動音声案内のみ)

第5章 値下げで申請するなら交付スケジュールの確認が先決

まとめ:値下げで申請するなら、交付スケジュールの確認が先決

2026年7月1日から始まったパスポート手数料の引き下げは、大人が取得する10年旅券なら最大7,000円、子どもの5年旅券でも最大6,500円の値下げという、家計にとって見逃せない変化です。これを機にパスポートを取得・更新しようと考えている方は多いでしょう。

ただ、今この瞬間にも全国で同じ考えを持った人たちが動いています。手数料の差額が7,000円であっても、交付が遅れてお盆の旅行に間に合わなかった場合の損失はそれ以上になりかねません。旅行のキャンセル料、宿の変更、何より楽しみにしていた計画が崩れるコストを考えると、スケジュールの確認を先に済ませておくことが何より大切です。

また、手元にある現在のパスポートの有効期限と「残存有効期間」も確認してみてください。渡航先の国によっては、入国時点でパスポートの残りの有効期間が3〜6か月以上ないと入国を断られるケースもあります。パスポートの期限がまだ先であっても、残存有効期間が足りないという理由でトラブルになることがあるため、余裕のあるうちに確認しておくと安心です。

申請後はパスけんで実際の受取可能日を確認しながら、余裕を持ったスケジュールで動くことが、今夏の海外旅行を安心して楽しむための第一歩です。

よくある質問

Q. 6月中に申請して7月以降に受け取る場合、手数料は値下げ後になりますか?

A. なりません。手数料の基準は申請受理日です。6月中に申請が受け付けられた分には、旧手数料がそのまま適用されます。

Q. 18歳以上でも5年旅券は取得できますか?

A. 今回の改定で、18歳以上の5年旅券(新規)は廃止されました。新規申請や通常の切替申請では10年旅券のみとなります。なお、結婚などによる氏名・本籍の変更があった場合や査証欄が埋まった場合に限り、現在のパスポートの残りの有効期間を引き継ぐ「残存有効期間同一旅券」を選ぶこともできます。

Q. 電子申請をするには何が必要ですか?

A. マイナンバーカード、ICチップを読み取れる対応スマートフォン、マイナポータルアプリの3点が必要です。詳しい操作方法は外務省のオンライン申請ページで動画解説も公開されています。

Q. 申請が混雑していると、申請自体を断られることはありますか?

A. 申請の受付自体が拒否されるわけではありません。ただし、申請数が旅券の作成可能数を上回る可能性があると外務省は発表しており、交付まで約1か月かかる見込みです。受取可能日は申請後に「パスけん」でご確認ください。

この記事の著者

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mcnconety_m0wmxqtz(資金調達マップ編集部)

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