ROBOPROを検討する際、「過去の運用実績をどう評価すればよいか」「手数料に見合うサービスなのか」は気になるところです。利益率だけでなく、途中の値下がりや費用の計算条件まで確認すると、自分に合うかを判断しやすくなります。

本記事では、公式データを基に運用実績と費用を読み解き、他社との違い、利用前の注意点、始め方まで整理します。

1. ROBOPROとは?AI運用の仕組みと基本情報

ROBOPRO(ロボプロ)は、AIによる相場予測を活用し、投資先の選定や配分の変更を自動で行う資産運用サービスです。

日々の売買を任せられるため、仕事や家事の合間に投資先を調べる時間を取りにくい方にとって、選択肢の一つになります。ただし、任せられるのは運用の作業です。いくら投資し、いつ使う予定のお金を手元に残すかは、利用者自身が決める必要があります。

まずは、サービスの基本条件と自動運用の範囲を確認しましょう。

運営会社・最低投資金額・積立金額

ROBOPROを運営するのは、SBIグループの株式会社FOLIOです。投資判断や売買などを任せる「投資一任サービス」として提供されています。

利用条件の基本は、次のとおりです。

項目内容
サービス名ROBOPRO(ロボプロ)
運営会社株式会社FOLIO
サービスの種類投資一任型の資産運用サービス
最低投資金額10万円
積立金額月1回、1万円から
基本の運用報酬年率1.1%(税込)
割引料率運用額が3,000万円を超える部分は年率0.55%(税込)

※上記の運用報酬とは別に、投資対象ETFの信託報酬等を間接的に負担します。費用の内訳と試算は第4章で説明します。

AIによる投資配分の変更と分散投資の仕組み

ROBOPROは、米国市場に上場するETFを通じて、最大8種類の資産に分散投資します。ETFとは、証券取引所に上場している投資信託のことです。

対象資産は、以下のように分かれます。

分類投資対象となる資産
株式米国株式・先進国株式・新興国株式
債券米国債券・ハイイールド債券・新興国債券
その他米国不動産・金

特徴は、AIの予測を基に、原則として毎月、資産の配分を変更することです。相場が急変した場合には、臨時で変更することもあります。

「最大8種類」は、常に8種類すべてを同じ割合で持つという意味ではありません。各資産の見通しに応じて投資割合を動かす仕組みです。

ここで理解しておきたいのは、分散投資にも値下がりがあるという点です。投資先が複数あっても、同時に下落する局面はあります。AIが配分を変更する仕組みも、利益や元本を保証するものではありません。

自動で任せられること・利用者が判断すること

ROBOPROでは、銘柄選定・買付・運用状況の監視・投資配分の見直しを自動で行います。一方、投資額や積立額は利用者自身が決めます。生活費や納税などに備える資金を確保し、当面使う予定のない個人資金で検討しましょう。

2. ROBOPROの運用実績は?公式データで成績とリスクを確認

運用実績を見るときは、利益の大きさだけで判断しないことが大切です。

同じ「プラス20%」でも、1年間の結果なのか、数年間の累計なのかで意味は変わります。途中の値下がりや計算条件も含めて、ROBOPROの公式公開データを確認しましょう。

公式公開データで見る運用実績

ROBOPRO公式の運用実績ページでは、サービス開始から2026年8月末までの累計リターンを、約+190.94%と公表しています。

これは約6年7か月の累計値であり、1年間の利回りではありません。

確認項目公式の公表内容・計算条件
対象期間2020年1月15日〜2026年8月末
累計リターン約+190.94%
表示通貨円建て
計算方法資産評価額÷当初投資額-1
運用報酬年率1.1%(税込)を徴収する前提
分配金リバランス時に再投資する前提

公表値を当初投資額100万円に単純に当てはめると、評価額は約290万9,400円です。「100万円×(1+190.94%)」で計算した参考値であり、個別口座の実績や、売却後に受け取れる金額を示すものではありません。

また、毎月積み立てた場合は、それぞれの入金分で運用期間が異なります。累計の入金額に190.94%を掛けても、自分の運用成果は計算できない点に注意してください。

※公式公表値は、サービス開始時から投資し、年率1.1%(税込)の運用報酬と分配金の再投資などを所定の条件で計算したものです。個々の利用者口座の実績を集計した平均値ではありません。

下落した期間の値動きと回復状況

長期の累計がプラスでも、途中には損失が生じています。

FOLIOが公開した5周年の振り返りでは、コロナショック時に、ROBOPROがサービス開始時点から16.03%下落したことを紹介しています。比較対象の「一般的なロボアドバイザー」は、同資料で25.45%の下落とされています。

確認項目公式資料で確認できる内容
値動きの基準日2020年1月15日
下落局面の参照時点2020年3月18日
ROBOPROの基準日からの騰落率-16.03%
一般的なロボアドバイザーの騰落率-25.45%
その後の回復公式の運用実績ページでは、2020年6月に基準日比でプラスへ転換したと説明

※比較対象は、一般的な運用アルゴリズムでROBOPROと同じETFを運用したと仮定したシミュレーションです。特定の競合サービスや、業界全体の平均実績ではありません。

この期間には、比較対象より下落幅を抑えたことが読み取れます。一方、ROBOPRO自体も、当初の評価額から約16%減少しています。 100万円を基準にすれば、単純換算で約16万円の値下がりに相当する規模です。

なお、この16.03%はサービス開始時点を基準とした下落率です。期間中の高値から安値までの下落を測る「最大ドローダウン」と同じ指標として扱うことはできません。

FOLIOも、これらはAI予測が奏功した事例であり、常に同じ運用ができるとは限らないと説明しています。過去に回復した事実と、次の下落からも同じ期間で回復するという期待は、分けて考える必要があります。

他の指数と比較するときの注意点

S&P500やNASDAQ総合指数と比べる場合は、先に条件をそろえます。数字を並べるだけでは、運用の優劣を判断できません。

比較条件確認すること
計算期間開始日・終了日が一致しているか
通貨円建てとドル建てを混在させていないか
配当・分配金再投資を含むか、価格の変化だけか
費用・税金控除前と控除後の数値を混ぜていないか
投資対象株式中心の指数と、複数資産の運用との違いを踏まえているか

例えば、ROBOPROの円建ての成績と米国株指数のドル建ての成績には、為替の影響という違いがあります。また、株式・債券・金などを組み合わせる運用と、株式指数では値動きの性質も異なります。

手数料の二重控除にも注意が必要です。運用報酬を差し引いて公表されたリターンから、同じ運用報酬をもう一度引くと、実績を過小に評価してしまいます。

確認したいのは、どちらの数字が大きいかだけではありません。同じ期間・同じ条件で、どの程度増え、途中でどれほど下がったか。 この順番で確認すると、自分が受け入れられる値動きかどうかも判断しやすくなります。

3. ROBOPROの評判は?公開されている利用者の声を確認

自動で運用できても、残高が減れば気になるものです。ROBOPROを検討する際は、使い勝手への評価と、運用中に感じる不安の両方が参考になります。

ここでは、個人が公開している運用体験と、FOLIOが公開している利用者データを取り上げます。いずれも参考情報であり、個別の事例や集計結果だけで将来の運用成果を判断することはできません。

個人の運用記録に見る自動運用の使い勝手

個人ブログ「為替コヤジのお金Lab.」では、ROBOPROを10万円から始め、当初は毎月1万円を積み立てた運用体験が公開されています。

投稿者の説明によると、2024年8月から約2年間運用し、途中で積立額を月2万円、月3万円へと増額しています。運用終了についても、ROBOPROへの不満を理由としたものではなく、別の投資へ資金を振り向けるためと説明しています。

この事例から確認できるのは、積立額を変更しながらROBOPROを継続利用した一例です。ただし、同じ金額を投資しても、運用を始めた時期や積立額、売却時期によって結果は異なります。

※本記事では、公開されているブログ記事の内容を参考情報として紹介しています。資金調達マップ編集部が投稿者の口座残高や取引履歴を独自に確認したものではありません。また、参照記事にはアフィリエイト広告が含まれています。

公式データに見る運用開始後の含み損への不安

FOLIOの公式コラムでは、ROBOPROを利用し始めた直後にマイナスリターンが続き、不安から売却する利用者が一定数いることが紹介されています。

同記事では、ROBOPROのサービス開始から2025年7月4日までに新規購入を行った利用者の運用データを基に、運用期間とリターン、途中売却の有無などを分析しています。

ただし、これはFOLIOが自社サービスの利用者データを集計したものであり、第三者機関による調査ではありません。また、個々の利用者の投資額や資金事情まで示すものでもありません。

そのため、「長く運用すれば必ず利益が出る」と受け取るのではなく、運用開始直後には相場環境によって含み損が生じることがあり、短期間の値動きだけで判断しないための参考データとして確認するとよいでしょう。

口コミは運用期間と投資条件も確認する

口コミを読む際は、運用期間、追加投資や売却の有無、投稿者の立場を確認しましょう。残高が増えていても、追加で入れた資金が含まれていれば、増加分すべてが運用益とは限りません。

今回の公開体験は使い勝手を知る参考になりますが、利用者全体の評価や将来の利益を示すものではありません。

4. ROBOPROの手数料はいくら?内訳と運用額別の目安

ROBOPROの費用は、金額に置き換えると負担を把握しやすくなります。例えば、手数料の計算対象となるETFの時価評価額が100万円で一定なら、年率1.1%の運用報酬は年間約1万1,000円です。

ただし、これだけで費用全体が確定するわけではありません。運用報酬と、ETFを通じて間接的に負担する費用を分けて確認しましょう。

運用報酬と3,000万円を超える部分の割引

ROBOPROの運用報酬は、運用資産に組み入れられたETFの時価評価額に応じて決まります。最初に入金した元本を固定の計算基準にする仕組みではありません。

ETFの時価評価額の区分運用報酬の年率(税込)
3,000万円以下の部分1.1%
3,000万円を超える部分0.55%

0.55%が適用されるのは、3,000万円を超えた部分だけです。

例えば、計算対象額が4,000万円で1年間変わらないと仮定すると、運用報酬の概算は次のようになります。

  • 3,000万円×1.1%=33万円
  • 超過分1,000万円×0.55%=5万5,000円
  • 合計:年間38万5,000円

4,000万円全体に0.55%を掛ける計算にはなりません。また、運用報酬は利益に対してのみ発生する成功報酬ではなく、損失が出ている場合にも負担する費用です。

運用報酬は、通常は毎月最後の営業日に、運用資産のうち現金として保有している分から自動で差し引かれます。一部または全部を売却した場合は、売却代金がFOLIO口座で受け渡される日に精算されます。

ETFの信託報酬など間接的に負担する費用

運用報酬のほかに、組み入れたETFの信託報酬等がかかります。これはETFの内部で差し引かれる費用で、利用者が別途振り込んで支払うものではありません。

FOLIOは、これらを含む報酬・手数料等の合計額は運用状況によって変動するため、事前に料率や上限額を示せないとしています。

そのため、ROBOPRO全体の費用を「実質年率○%」と固定して捉えるのは適切ではありません。

費用の区分公式の案内
運用報酬ETFの時価評価額に応じて年率1.1%または0.55%(税込)
ETFの信託報酬等間接的に負担。合計額は運用状況等により変動
申込・ETF取引・追加投資・積立手数料無料
解約・出金手数料無料
入金時の銀行側の手数料入金方法により、銀行等の所定の手数料を負担する場合あり

「ETF取引手数料が無料」であっても、ETFの信託報酬までなくなるわけではありません。無料になる項目と、運用中に負担する項目を分けて読むと、費用の見落としを防げます。

なお、利益や分配金に関する税金は、サービス利用の手数料とは区別して扱います。税務上の取り扱いはFAQで説明します。

100万円・300万円・500万円の運用報酬を試算

運用額別の目安は、次のとおりです。

ここでは、ETFの時価評価額が1年間一定で、追加投資・売却がないと仮定しています。ETFの信託報酬等や税金を含まない、運用報酬だけの概算です。

計算対象となるETFの時価評価額年間の運用報酬月平均に換算した目安
100万円1万1,000円約917円
300万円3万3,000円2,750円
500万円5万5,000円約4,583円

※年間の概算は「ETFの時価評価額×1.1%」、月平均はその金額を12で割って計算し、1円単位に四捨五入しています。毎月の実際の引落額を示すものではありません。

実際には、値動きや積立によって計算対象額が変わります。例えば、年の途中に追加した資金まで、年初から1年間運用したものとして計算すると、負担額を大きく見積もってしまいます。

費用を判断する際は、年率だけでなく年間の円額まで確認してください。その負担に対して、銘柄選定や売買を任せられる価値をどう考えるかが、サービス選びの判断材料になります。

5. ROBOPROとウェルスナビ・THEOの違いを比較

同じ自動運用でも、何を基準に資産配分を決めるかはサービスごとに異なります。NISAの使い方や最低投資金額にも違いがあるため、自分が重視する条件から比較すると選びやすくなります。

ここでは、ROBOPRO・ウェルスナビ・THEOの公式情報を基に、運用方針と利用条件を整理します。

運用方針・投資対象・投資配分の変更方法

3サービスとも、ETFを活用して複数の資産へ分散投資する仕組みです。主な違いは、投資配分を決める考え方にあります。

サービス運用方針・配分調整の特徴
ROBOPROAIの相場予測を基に、原則毎月、投資配分を変更。相場急変時には臨時変更も実施
ウェルスナビ利用者のリスク許容度に応じた配分で運用し、値動きで生じた配分のずれを調整
THEO年齢や金融資産等に応じた配分を提案。おまかせ運用では、年齢の変化に合わせた配分調整も実施

ウェルスナビのリバランスは原則半年に1回ですが、一定条件で前倒しされます。半年間まったく調整しないという意味ではなく、自動積立にも配分のずれを整える機能があります。

THEOは、株式を中心とする「グロース」、債券を中心とする「インカム」、物価上昇への備えを担う「インフレヘッジ」の3つを組み合わせる設計です。ETFの見直しやリバランスに加え、一部にAIアシストも利用しています。

ROBOPROの特徴は、相場予測に応じて投資配分そのものを機動的に動かす点です。 ただし、変更回数が多いほど成績が良くなるとは限りません。頻度だけで順位を付けず、配分を変える目的まで確認しましょう。

手数料・最低投資金額・NISA対応の違い

基本条件は、以下のとおりです。

比較項目ROBOPROウェルスナビTHEO
最低投資金額10万円1万円通常のTHEOは10万円。THEO+は原則1万円
基本の運用手数料(税込・年率)1.1%通常の口座は1.1%最大1.1%
3,000万円を超える部分の手数料(税込・年率)0.55%0.55%0.55%
NISAの扱い投資一任サービスのROBOPROは非対応「おまかせNISA」で対応THEO自体は課税口座。NISA口座のTHEO投信と連携する調整機能あり

※新規利用時の基本条件を整理しています。提携サービスや申込時期による違いがあります。また、表の料率はETF内部の費用等をすべて含む実質負担率ではありません。

ウェルスナビの「おまかせNISA」では、つみたて投資枠の運用手数料は0%、成長投資枠は年率最大1.1%(税込)です。入金方法やリスク許容度などによって負担が変わります。

特に区別したいのが、THEOのNISA調整機能です。これは、対応証券会社のNISA口座で購入したTHEO投信と連携し、課税口座のTHEO側を調整する仕組みです。THEOの資産全体が非課税になるわけではありません。

また、ROBOPROの運用戦略を活用する投資信託と、この記事で扱う投資一任サービスのROBOPROは別の商品です。名前だけでNISA対応や料金を判断しないようにしてください。

ROBOPROが向いている人・ほかの選択肢も検討したい人

ROBOPROを検討しやすいのは、相場の見通しに応じた資産配分の変更を任せたい方です。NISAの利用方針を別に決めたうえで、課税口座での運用にも役割を持たせたい場合には、候補になります。

一方、次の希望が強い場合は、ほかの選択肢も比較する価値があります。

優先したいこと比較の方向性
NISA口座で自動運用を利用したいウェルスナビのおまかせNISAの条件を確認
年齢に応じた配分調整も任せたいTHEOのおまかせ運用を比較
まず1万円で始めたいウェルスナビやTHEO+の利用条件を確認
自分で銘柄や売買時期を決めたい証券口座での直接投資を検討

ROBOPROは、費用の安さや少額での始めやすさを最優先する方には、必ずしも合いません。 自動運用の便利さは他社にもあるため、AIによる配分変更にどれだけ価値を感じるかが判断の分かれ目です。

まず「NISAを使うか」「いくらから始めるか」を決め、その条件に合うサービスの運用方針を比べる。この順番なら、知名度や過去の利益率だけに左右されずに候補を絞れます。

6. ROBOPROを利用する前に知っておきたいリスクと対策

使う日が決まっているお金は、値下がりからの回復を待てません。ROBOPROを利用する際も、運用成績への期待と、必要な日に資金を確保できるかを分けて考える必要があります。

ここでは、損失が生じる要因と、運用を続ける前提が変わったときの対応を整理します。

価格変動・為替変動による元本割れのリスク

ROBOPROの運用資産は、株価や金利、不動産相場などの影響を受けます。投資先企業の信用状況が悪化した場合にも、ETFの価格が下がる可能性があります。

加えて、外貨建てETFには為替変動の影響があります。ドル建ての価格が変わらなくても、円高が進むと円換算の評価額は減少します。

例えば、次の条件を仮定してみましょう。

項目当初円高になった後
ETFのドル建て評価額1万米ドル1万米ドル
為替レート1米ドル=150円1米ドル=135円
円換算の評価額150万円135万円

※為替の影響だけを示す計算例です。手数料・税金等は考慮していません。

この例では、ETF自体のドル建て価格が下がっていなくても、円換算では15万円減っています。円で使う予定のお金を運用するなら、外国市場の値動きだけでは判断できません。

換金までの時間にも注意が必要です。FOLIOは、取引所の規制等によって通常以上の日数を要する場合や、手続休止時間に換金・解約の申出ができない場合があると案内しています。

AIによる運用でも損失を避けられるとは限らない

AIの予測に沿って投資配分を変えても、実際の市場が想定と異なる動きをすれば損失は生じます。運用を任せたことによって、その損失をFOLIOが負担するわけではありません。

公式のリスク説明でも、運用の損益は利用者に帰属すると明記されています。また、ROBOPROは運用方針によって、FOLIOの「おまかせ投資」より値動きが大きくなる可能性があるとしています。

そのため、損失を補填してもらえることや、一定額以上は下がらないことを期待して利用するサービスではありません。

短期間で支払う予定がある資金や、減ると生活に支障が出る資金には適していません。これは過去の成績が良い場合でも変わらない判断です。

余裕資金の範囲と運用を見直す基準を決める

運用開始後は、相場だけでなく、自分の資金事情が変わったときにも見直します。例えば、収入の減少や大きな出費の発生は、積立額を再検討するきっかけになります。

判断をその場の気分に任せないよう、次のような基準を決めておくと整理しやすくなります。

状況の変化見直す内容
毎月の収支が赤字になった積立の減額・停止を検討
住宅購入など大きな支出が具体化した必要額と支払日を確認し、現金化の計画を立てる
手元資金が自分で決めた最低額を下回った追加投資より資金の確保を優先
値下がりが想定以上に負担になった投資額と許容できる損失額を再確認

例えば、2か月後に50万円の支払いが決まった場合、「それまでに相場が戻る」という期待を支払計画に組み込むのは避けたいところです。運用資産を売らずに支払えるか、売却が必要ならいつ手続きを始めるかまで確認してください。

なお、積立の停止と、すでに運用している資産の売却は別の対応です。新たな入金を止めても、保有資産の値動きは続きます。

続けるか、やめるかの二択で考える必要はありません。まず積立額を調整し、それでも必要資金が足りなければ売却を検討するなど、収支と支払予定に合わせて判断していきましょう。

7. ROBOPROの始め方|口座開設・入金・積立の流れ

ROBOPROを始める手続きは、「口座開設」「入金」「購入注文」の3段階です。口座にお金を入れただけでは運用は始まらないため、購入手続きまで確認しましょう。

積立を利用する場合は、その後に設定を行います。ここでは、準備する書類と、手続きで間違えやすい点を整理します。

口座開設に必要なものと申込手順

ROBOPROの利用には、FOLIO証券総合口座が必要です。本人確認書類と、出金先として登録する銀行口座の情報を用意します。

準備するもの確認する内容
メールアドレス認証や手続きの案内を受け取れること
マイナンバーカード有効期限内で、現住所などの情報が正しいこと
マイナンバーカード以外を使う場合マイナンバー記載書類と本人確認書類の指定の組み合わせ
銀行口座の情報出金先として登録する本人名義の口座

マイナンバーカードは1種類で手続きできます。それ以外の書類を使う場合は、公式案内に沿って必要な組み合わせを確認してください。運転免許証だけで完了するわけではありません。

基本的な申込の流れは、次のとおりです。

  1. メールアドレスとパスワードを登録する
  2. メール認証を済ませてログインする
  3. 交付書面を確認し、同意する
  4. 本人確認を行う
  5. プロフィールや連絡先を入力し、申込を完了する

本人確認方法によって、その後の流れは異なります。オンラインの本人確認が順調に進めば最短翌営業日に口座開設が完了しますが、郵送でウェルカムレターを受け取る方法もあります。

「最短翌営業日」は、すべての申込に共通する完了日ではありません。 書類の不足や住所の不一致がないか、送信前に確認しておきましょう。

入金から運用開始までの流れ

口座開設後は、FOLIO証券総合口座へ入金します。入金方法は、リアルタイム入金または銀行振込です。

リアルタイム入金は、提携金融機関のインターネットバンキングを契約している方が利用できます。マイページの入金画面から手続きを始め、金融機関側の操作を終えたら、FOLIOに戻って購入可能額への反映を確認します。

銀行振込を使う場合は、案内された自分専用の入金口座へ振り込んでください。

入金を確認できたら、初回購入額を指定し、投資一任契約に同意して購入注文を行います。入金の完了と、ETFの購入完了は別の段階です。

例えば、リアルタイム入金で購入可能額がすぐ増えても、その時点でETFを保有したことにはなりません。手続きを終えたら、入金額だけでなく、購入注文が受け付けられているかも確認しましょう。

積立の設定・変更・停止方法

ROBOPROの積立は、初回購入注文を完了した直後から申し込めます。申込は、初回購入注文の完了画面、またはその後のマイページから進めます。

設定時には、積立金額・引落口座・引落予定日を確認してください。特に注意したいのが、変更や停止を反映させるための締切です。

手続き・確認事項公式の案内
積立申込・金額変更の締切対象の引落日の6営業日前の正午
締切後の変更締切済みの引落は従来の設定で実行され、変更は次回以降に反映
引落口座の残高準備引落日の前日までに必要額を用意
運用資産額への反映引落日の4営業日後に現金として反映し、その後ETFを購入
一時停止設定を6か月間保存して停止可能。停止が6か月続くと設定解除

申込期限に間に合っても、締切時点でROBOPROの運用を開始していなければ、引落は次回からとなります。

また、一時停止・解除も、締切を過ぎた引落には間に合いません。「今日停止したから、直近の引落も止まる」と考えず、対象となる引落予定を確認することが大切です。

積立額を変えたときは、変更内容に加えて、いつから反映されるかを記録しておきましょう。銀行口座から出る金額を把握しておけば、ほかの支払いとの重なりにも備えられます。

8. ROBOPROに関するよくある質問とまとめ

運用を始める前に、資金を戻す手順や税金の扱いも確認しておきましょう。利益が出たときだけでなく、お金が必要になったときにどう動けるかまで把握しておくと、判断しやすくなります。

一部だけ出金できますか?現金化まで何日かかりますか?

一部売却は可能です。ただし、売却と銀行口座への出金は別の手続きで、即日現金化できるわけではありません。

一部売却は、原則として1万円以上、1円単位で指定できます。ただし、ETF評価額の95%以上に当たる金額を指定した場合などは、全売却になります。売却時の値動きによっても全売却となる場合があるため、受付画面の注意事項を確認してください。

出金までの流れは、次のとおりです。

  1. ROBOPROで保有資産の売却を申し込む
  2. 売却が成立し、受渡しが完了するのを待つ
  3. 売却代金が出金可能額に反映された後、出金を申し込む
  4. 登録した銀行口座への着金を確認する

売却代金は、原則として国内約定日の2営業日後に出金可能額へ反映されます。売却申込日と国内約定日は同じとは限らず、日米の休場日や申込時刻によって日程が変わります。

支払期限のあるお金は、売却すればすぐ使えると考えないことが大切です。必要な日から逆算し、銀行口座への着金まで余裕を持たせましょう。

運用で得た利益の税金や確定申告はどうなりますか?

「特定口座・源泉徴収あり」では、原則として確定申告は不要です。ただし、損益通算などを利用する場合は申告が必要になることがあります。

課税口座で生じた売却益には、原則として20.315%の税金がかかります。内訳は所得税・復興特別所得税が15.315%、住民税が5%です。分配金も課税対象になります。

気をつけたいのは、銀行口座へ出金していなくても課税が生じる点です。ROBOPROが資産配分を変更するためにETFを売却し、利益が確定した場合も、税金の計算対象となります。

「特定口座・源泉徴収なし」を選んだ場合は、原則として自分で確定申告を行います。また、源泉徴収ありでも、ほかの証券会社の口座との損益通算や損失の繰越控除を受ける場合には、確定申告が必要です。

申告の要否は、口座区分と本人の所得状況によって異なります。まず年間取引報告書を確認し、判断に迷う場合は税務署や税理士に相談してください。

運営会社が破綻した場合、預けた資産はどうなりますか?

顧客資産はFOLIO自身の資産と分けて管理されており、適切に分別管理されていれば、原則として返還されます。

分別管理とは、証券会社が自社の運営に使う資産と、顧客から預かった資産を区別して管理する仕組みです。FOLIOが破綻したからといって、顧客資産がそのまま会社の借金返済に使われる仕組みではありません。

FOLIOは日本投資者保護基金にも加入しています。分別管理に不備があり、顧客資産を返還できない場合には、基金の補償対象となる顧客について、1人当たり上限1,000万円まで補償されます。

この1,000万円は、通常の資産返還額の上限ではありません。また、相場の下落や為替変動による運用損失を補償する制度でもないため、資産保全と元本保証は分けて理解しておきましょう。

まとめ|ROBOPROは運用方針・費用・リスクを確認して選ぶ

ROBOPROは、AI予測に基づく資産配分の変更や売買を任せたい方の選択肢です。判断の軸は、過去の利益率だけでなく、運用報酬への納得感、NISAの利用方針、値下がりを受け入れられる範囲にあります。

生活や事業の支払いに備える資金を確保したうえで、自分が投資できる金額とサービスの条件が合うか確認しましょう。

この記事の著者

伊藤慎一

伊藤慎一(資金調達マップ編集部)

金融・経済ジャンルの記事編集を数多く担当。企業の資金繰りや財務戦略に関連する情報発信に注力しており、難しい専門用語をかみくだいたコンテンツづくりを意識している。

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