はじめに:効率化の波に消える「経営者の叫び」を拾う場所

中小企業の資金繰りにおいて、今やファクタリングは欠かせない選択肢となりました。ここ数年、業界は劇的な進化を遂げ、オンライン完結やAI審査による「最短即日の入金」は、資金繰りに奔走する経営者にとって大きな恩恵となっています。しかし、その合理化が進む一方で、ある「ひずみ」も生じています。

「以前は柔軟に対応してもらえたのに、最近は理由もわからず断られた」「書類を揃えて申し込んだが、システムで即座に否決された」

取材の現場でも、こうした声を耳にすることが増えています。効率を追い求めた結果、本来なら資金化できるはずの債権が、画一的な基準によって切り捨てられているのではないか。そんな中、大阪に拠点を置くSAFE TRUST(セーフトラスト)株式会社は、業界のトレンドとは一線を画す「対話」と「手作業」を重視した姿勢で注目を集めています。代表取締役の中堀 亜弥斗(なかほり あやと)氏は、大手ファクタリング会社で数多くの審査実務に携わってきたプロフェッショナルです。

「一周回って、今こそ”人の手”による審査が必要だと確信しています」

そう語る中堀氏の言葉の真意、そして大手の審査現場を歩んできた彼が見た「現代のファクタリング業界の課題」に迫ります。

編集部注:取材で確認した会社概要(取材日:2026年7月13日)

項目内容
会社名SAFE TRUST株式会社(呼称:セーフトラスト)
所在地〒541-0057 大阪府大阪市中央区北久宝寺町3-6-1 本町南ガーデンシティ 7階
代表者代表取締役 中堀 亜弥斗
電話番号06-7639-8473
メールinfo@safe-trust.co.jp
受付時間(電話)平日10:00〜18:00
問い合わせ(メール)年中無休・24時間受付(フォーム)
資本金9,000,000円
事業内容ファクタリング事業
対応形式2者間ファクタリング(原則、売掛先への通知なし/契約条件で例外あり)
買取対象(売掛先)現時点では「法人が取引先となる請求書」のみ(個人事業主宛ての請求書は買取対象外)
給与債権の買取不可(給与ファクタリングは違法と明記)
審査通過率90%以上
入金スピード最短即日入金/即日入金可
オンライン対応オンライン完結
買取上限最大1億円まで対応可能
手数料(非公開)

【原点】大手ファクタリング会社での葛藤――中堀代表が独立を決意した日

「手作業」から「AI」へ。審査の変遷を現場で見て感じたこと

――中堀代表は、ファクタリング業界がアナログからデジタルへ劇的に変化する過渡期を、大手企業の最前線で過ごしてこられました。当時の現場は、どのような環境だったのでしょうか。

中堀氏:「私が入社した頃は、まだ業界全体が泥臭い『手作業』で審査を行っていた時代でした。申し込みがあれば、担当者が一件一件の決算書や確定申告書を机に広げ、通帳のコピーを隅々まで読み解く。時には社長と電話でじっくり話し、事業の展望や現在の悩みを聞き出す。まさに、人間対人間のやり取りが審査の核でした。

当時は、数字という結果だけを見るのではなく、その向こう側にいる『社長』がどのような経緯でその数字を作ったのか。取引先とどのような信頼関係を築いているのか。そうした数値化しにくい要素を、いかにして評価に組み込み、リスクを許容できるか。担当者が知恵を絞って、一社一社の可能性を探っていた時代でしたね。」

――その後、業界全体で急速にAI審査やスコアリングモデルが導入されました。その変化を目の当たりにして、率直に何を感じましたか?

中堀氏:「テクノロジーの導入自体は、非常に合理的で正しい進化だと思っていました。私がいた会社でも、膨大な過去データを学習させたAIによる自動審査が導入され、それはまさに『効率の極致』でした。

確かに審査スピードは劇的に上がり、一次回答が出るまでの時間は数時間からわずか数分へと短縮されました。処理できる案件数も数倍に増え、会社としての効率は最大化されました。しかし、その効率化の代償として、審査の現場からは徐々に『対話』が消えていきました。画面上の数字が基準を満たしているかどうか、AIが弾き出したスコアが合格ラインを超えているか。それだけがすべてになり、かつて私たちが大切にしていた『数字に現れない背景』は、次第にノイズとして処理されるようになっていったんです。」

大手出身だからこそ見える、画一的審査の「死角」

――効率を追い求めた結果、逆に「拾えなくなった案件」が出てきたということでしょうか。

中堀氏:「その通りです。もちろん、大手が画一的なマニュアルやAI審査を導入するのは、不正や架空債権の持ち込みを防ぎ、組織として一貫したリスク管理を行うための極めて合理的な判断です。規模が大きくなればなるほど、個人の裁量に頼らずシステムで統制を取る必要が出てくるのは、ビジネスとして当然のことと言えます。

しかし、その『合理性の網』からはみ出してしまう、本来なら助かるはずの経営者が確実に存在しました。例えば、税金の滞納がたった一回ある。あるいは、大型の設備投資が重なって一時的な決算赤字が出ている。AIからすれば、これらは一律に『低スコア』として弾かれるマイナス指標に過ぎません。スコアが基準に1点でも足りなければ、その瞬間に機械的に『否決』が決まる。そんな世界です。」

――実務経験がある人間から見れば、違う判断ができるケースもあると。

中堀氏:「はい。経験のある人間の目で見れば、『この滞納は取引先からの入金ずれが原因であり、解消の目処が立っている』『この赤字は来期以降の増収に向けた前向きな投資によるものだ』と判別できるケースが多々あります。手作業の時代なら救えていたはずの、将来性のある経営者が、システムの名の下に次々と断られていく。大手の仕組みを構築し、内側から見てきたからこそ、その限界と”死角”に対する違和感が日に日に強くなっていきました。

最新のAI審査を使い倒し、その『効率の極致』を経験したからこそ、一周回って辿り着いた答えがあります。それは、『今、一番求められているのは、人間の目による審査だ』ということです。最新の利便性は維持しつつも、審査の核心部分だけはあえて『人の手』に戻す。それが、セーフトラストという会社を立ち上げた最大の理由です。」

【強み】セーフトラスト流「目利き」の正体――AIには真似できない2つの視点

――「あえて人の手で審査をする」という原点回帰を選んだセーフトラストですが、具体的にAI審査と何が違うのでしょうか。

中堀氏:「大きく分けて2つの視点があります。一つは、これから入ってくるお金を、発注書や契約書といった具体的な書類で裏付けながら評価に組み込む点です。

例えば、取引を始めたばかりで実績が浅い売掛先であっても、発注書や契約書で入金時期や金額が明確に示せれば、それを審査の材料として扱います。取引年数や過去の実績だけでなく、これから確実に入ってくるお金を、書類レベルで丁寧に裏付けていく。これは、実務経験に基づいた人間の目利きがあって初めて可能になる判断です。」

――もう一つの視点はどのようなものでしょうか。

中堀氏:「『数値化できない信頼関係』の評価です。

例えば、取引先との付き合いが10年続いており、一度もトラブルがないといった事実は、債権の回収可能性において非常に強力なプラス材料になります。しかし、こうした”体温のある情報”は、一般的なAI審査のスコアリングには反映されにくいのが実情です。

私たちは対話を通じて、社長がどのような姿勢で事業に向き合い、取引先からどう評価されているかを丁寧に拾い上げます。大手時代に数千件の現場を見てきたからこそ、単なる数字の羅列ではなく、こうした『信頼の継続性』こそが本当のリスクヘッジになると確信しています。」

【徹底比較】SAFE TRUST(セーフトラスト)vs 大手ファクタリング会社

――読者の方からすれば「大手の方が安心で、手数料も安いのでは?」という疑問もあるかと思います。あえて比較すると、どのような違いがあるのでしょうか。

中堀氏:「役割が明確に違いますね。一言で言えば、大手は『効率』を、私たちは『柔軟性と確実性』を重視しています。」

――編集部注:その立ち位置の違いを比較表にまとめると、次のようになる。

比較表で見る「審査のスタンス」の違い

比較項目大手ファクタリング会社SAFE TRUST(セーフトラスト)
審査の核AI・マニュアルによる数値評価担当者による「未来」と「対話」の評価
審査スピード最短数分〜(一次回答)最短2時間〜(対話を含む精査)
主な否決の傾向税金滞納、赤字、個人事業主など架空債権・二重譲渡など重大な懸念
柔軟性の範囲基準外は一律不可個別の事情を総合的に判断
手数料の考え方効率化による低コスト追求精査とリスクテイクのための適正コスト

中堀氏:「大手の審査は、リスクを極限まで排除することで低コストを実現しています。そのため、少しでも傷がある案件は機械的に切り捨てざるを得ません。

一方で私たちは、他社が断るような難易度の高い案件であっても、時間をかけて背景を読み解き、どうすれば通せるかを考えます。そのために専門の担当者を配置し、一件一件に向き合う。私たちの手数料は、単なる『利用料』ではなく、『他社では見捨てられるはずだった債権を、プロが責任を持って資金化するための工数と覚悟の対価』だと自負しています。」

――「安くても落ちたら0円。多少手数料がかかっても、確実に資金を作る」という実利ですね。

中堀氏:「その通りです。経営者にとって最大のピンチは、手数料の数%ではなく、入金が間に合わず事業が止まってしまうことです。その崖っぷちに立たされた時、機械的なスコアではなく、一人のプロとして手を差し伸べられる存在でありたい。それが、大手を知り尽くした私が今、セーフトラストで提供したい価値のすべてです。」

【本音】「手数料は最安ではない」と堂々と言い切る、プロの誠実さ

――貴社は、他社によくある「手数料0.5%〜」のような低価格訴求の広告展開はされていませんね。この点について、率直なお考えを聞かせてください。

中堀氏:「はい。そこについては、最初からお客様に正直にお伝えしています。派手な広告で『手数料0.5%〜』といった極端な安さを謳うことはありません。安さだけを最優先に追求されるのであれば、審査を完全に自動化してコストを削りきっている大手企業の方が適しているでしょう。」

――あえて「最安ではない」と明言される理由はどこにあるのでしょうか。

中堀氏:「手数料の差は、そのまま『審査の深さ』の差だと思っているからです。大手時代の経験から言えることですが、低手数料を実現するためには、リスクを極限まで排除し、システムが自動的に『白』と判定した優良債権だけを効率よく回す必要があります。しかし、それでは少しでも傷がある方は救えません。

私たちは、他社が即座に否決するような『難易度の高い案件』に時間をかけて向き合います。資料を読み込み、背景を聞き、どうすれば通せるかの活路を見出す。このプロによる精査と、リスクを背負う覚悟のためにコストをかけています。『安くても審査に落ちては意味がない。多少コストがかかっても、確実に資金を作る』。これが、今まさに崖っぷちに立たされている経営者の方々に対する、私たちの誠実なスタンスです。」

【実践】セーフトラストを「最後の砦」として活用すべき3つのケース

――具体的に、どのような状況であれば、セーフトラストに相談するメリットを最大化できるのでしょうか。

中堀氏:「主に、以下の3つのケースでご相談いただくことが多いですね。」

① 税金滞納・赤字決算で他社に断られた場合

「多くの会社が形式上の数字で判断しますが、私たちはその背景を見ます。滞納があっても分納の計画が立っているか、事業に回復の兆しがあるか。数字の裏にある”再起の可能性”が確認できれば、私たちは積極的に買い取りを検討します。」

② 個人事業主・小規模事業者が「門前払い」を受けた場合

「売掛先が小規模であったり、申込者が個人事業主であることを理由に、大手では門前払いされるケースが見受けられます。私たちは金額の大小ではなく、その売掛金が『確実に入金されるものか』という本質的な目利きで判断します。なお、申込者が個人事業主であっても買取のご相談は可能ですが、売掛先(請求書の支払い側)が個人事業主である場合は、現時点では買取対象外としています。この点は誤解されやすいので、あらかじめお伝えしています。」

③ 独自の事業モデルにより、画一的な審査に馴染まない場合

「例えば建設業界の出来高査定や、特殊な受注形態をとっている場合、マニュアル審査では正しく評価されません。私たちは担当者が直接対話を行うため、業界特有の事情も加点要素として審査に組み込むことができます。」

【エピローグ】調査員の目:スペック表では測れない「体温」のある支援

今回の取材を通じて感じたのは、中堀代表の「実務家としての冷静な目線」と、その裏にある「現場への敬意」でした。

スペック比較表を眺めているだけでは、どのファクタリング会社も同じに見えるかもしれません。しかし、一歩踏み込んで話を聞いてみると、そこには「システムに任せるのか、人に向き合うのか」という決定的な哲学の違いがありました。

「手数料」や「入金スピード」という数字はもちろん大切です。しかし、経営が困難に直面した時、本当に必要なのは「自分の事業を正しく理解し、リスクを共に背負ってくれる相手」ではないでしょうか。

もしあなたが今、機械的な審査の結果に希望を失いかけているのなら。一度、セーフトラストの担当者に今の状況を正直にぶつけてみてください。スペック表の数字を超えた、プロならではの解決策がそこにはあるはずです。

この記事の著者

中村陽介

中村陽介(資金調達マップ編集部)

資金調達や売掛債権の活用法など、経営者が抱える資金課題をテーマに編集・執筆を担当。元ファクタリング会社に勤務していた経験を活かし、ファクタリングの仕組みや活用ポイントについて、実務的な視点から分かりやすく伝えることを重視している。

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