楽天グループの事業者向け融資を検討する際は、商品ごとの対象や条件を正しく確認することが重要です。

借入金額だけでなく、必要書類や担保・保証人、申込方法などによって、利用できる選択肢は変わります。また、公式サイトで公開されている情報の範囲も商品によって異なります。

本記事では、楽天銀行ビジネスローンの利用条件や申込の流れを中心に、楽天スーパービジネスローンの特徴も整理します。法人・個人事業主が、自社に合う事業資金の調達方法を判断するためのポイントを確認していきましょう。

1. 楽天銀行ビジネスローンと楽天スーパービジネスローンの違い

「楽天ビジネスローン」と検索すると、楽天銀行ビジネスローンと楽天スーパービジネスローンという似た名称の商品が見つかります。

結論からいうと、この2つは別の商品です。

楽天銀行ビジネスローンは楽天銀行株式会社が提供する事業者向け融資、

楽天スーパービジネスローンは楽天カード株式会社が提供する楽天グループ加盟店向けの融資サービスです。

比較項目楽天銀行ビジネスローン楽天スーパービジネスローン
提供会社楽天銀行株式会社楽天カード株式会社
主な対象所定の条件を満たす法人・個人事業主楽天グループ加盟店の法人・個人事業主
主な資金使途運転資金・設備資金商品仕入れ・運転資金など
借入金額100万円以上1億円以下最新の契約条件を確認
借入期間5年以内最新の契約条件を確認
金利固定金利または変動金利。楽天銀行所定の利率最新の契約条件を確認
担保原則必要契約条件を確認
保証人原則として経営者または実質的支配者の保証が必要契約条件を確認

楽天銀行ビジネスローンは、借入金額や期間、担保・保証人などの条件が公式に詳しく公開されています。一方、楽天スーパービジネスローンは楽天グループ加盟店向けの商品で、公開ページだけでは確認できない契約条件もあります。

そのため、「どちらが借りやすいか」で比べるのではなく、まず自社がどちらの対象に該当するかを確認することが大切です。

2. 楽天銀行ビジネスローンの条件・必要書類・申込の流れ

楽天銀行ビジネスローンは、法人・個人事業主が運転資金や設備資金を調達するための事業者向け融資です。

借入金額は100万円以上1億円以下、借入期間は5年以内です。一方で、楽天銀行の普通預金口座や3期分の決算書・確定申告書が必要となるほか、担保・保証人についても条件があります。

申込前に、まず自社が利用条件を満たしているか確認しましょう。

楽天銀行ビジネスローンの基本条件

主な商品条件は次のとおりです。

項目内容
対象所定の条件を満たす法人・個人事業主
資金使途運転資金・設備資金
借入金額100万円以上1億円以下
借入単位10万円単位
借入期間5年以内
金利固定金利または変動金利。楽天銀行所定の利率
融資形態証書貸付・貸付専用当座貸越
担保原則必要
保証人原則として経営者または実質的支配者の保証が必要
口座楽天銀行の普通預金口座が必要

特に注意したいのは、100万円以上の融資を対象としていることと、担保・保証人が原則必要であることです。

ネット銀行の商品ですが、少額を無担保・無保証で借りるタイプのビジネスローンとは条件が異なります。

そのため、「楽天銀行だからオンラインで手軽に借りられる」といったイメージだけで判断せず、資金額や担保・保証の条件まで確認することが重要です。

必要書類と申込条件

楽天銀行ビジネスローンでは、公式に次のような条件が示されています。

  • 楽天銀行の普通預金口座を保有している
  • 確定した決算書または確定申告書を3期分提出できる
  • 申込時に税金等の滞納がない
  • 他金融機関からの借入に延滞がない
  • 楽天銀行所定の審査基準を満たす

法人は決算書、個人事業主は確定申告書を中心に、3期分の資料を準備する必要があります。

そのため、創業して間もなく3期分の資料がそろっていない場合は、申込前に楽天銀行へ利用対象となるか確認しておくとよいでしょう。

また、上記の条件を満たしているからといって、融資が確約されるわけではありません。

実際の融資可否や借入金額、金利などは審査によって決まります。申込条件と審査結果は分けて考える必要があります。

申込から融資までの流れ

楽天銀行ビジネスローンは、楽天銀行への融資相談から始まり、必要書類の提出、審査、契約を経て融資が実行されます。

大まかな流れは次のように整理できます。

  1. 楽天銀行へ融資について相談する
  2. 申込条件や必要書類を確認する
  3. 決算書・確定申告書などを提出する
  4. 楽天銀行による審査を受ける
  5. 提示された融資条件を確認する
  6. 契約手続きを行う
  7. 融資が実行される

審査にかかる期間や最終的な条件は申込内容によって異なるため、「最短○日で融資」といった一律のスピードを前提に資金計画を組まないほうが安全です。

支払日が決まっている場合は、必要書類の準備期間も含めて余裕を持って相談しましょう。

契約前に確認したい金利・返済条件

楽天銀行ビジネスローンの金利は、固定金利または変動金利で、具体的な適用利率は楽天銀行所定の条件によって決まります。

そのため、契約前には金利だけでなく、次の内容まで確認しておくことが大切です。

  • 実際の借入金額
  • 適用金利
  • 借入期間
  • 毎回の返済額
  • 担保の内容
  • 保証人の条件
  • 諸費用
  • 繰上返済に関する条件

融資では「いくら借りられるか」に目が向きやすいものの、実際の資金繰りでは毎回の返済を継続できるかのほうが重要です。

たとえば同じ500万円を借りる場合でも、適用金利や借入期間によって返済負担は変わります。設備資金のように回収まで時間がかかる支出と、短期間で売上回収を見込む運転資金では、適した返済計画も同じではありません。

審査後に条件が提示されたら、必要額だけでなく、返済期間中の売上や支払い予定も照らし合わせたうえで契約を判断しましょう。

3. 楽天スーパービジネスローンとは?

楽天スーパービジネスローンは、楽天カード株式会社が提供する楽天グループ加盟店向けの融資サービスです。

公式サイトでは「資金使途自由」「カンタンお申し込み」「何度でも使える」と案内されており、商品仕入れや運転資金などの事業資金に利用できます。

一方、現在の一般向け公式ページでは、すべての利用者に共通する融資額・金利・返済期間などが一覧で公開されているわけではありません。

過去の楽天カードの公式発表には具体的な金利や融資額が掲載されているものもありますが、過去の条件を現在の契約条件として扱わないよう注意が必要です。利用を検討する際は、申込時に案内される最新の条件を確認してください。

また、楽天市場などの利用実績が審査にどのように影響するかについても、現在公開されている情報だけでは一律に判断できません。「楽天で売上が多ければ審査に有利」といった形で推測せず、公式に確認できる条件を基準に検討することが大切です。

楽天スーパービジネスローンの利用条件や返済方法、申込時の注意点については、別記事で詳しく解説します。

4. 楽天ビジネスローンに関するよくある質問

最後に、楽天銀行ビジネスローンと楽天スーパービジネスローンを検討する際に確認しておきたい点をQ&A形式で整理します。

個人事業主でも利用できますか?

楽天銀行ビジネスローン、楽天スーパービジネスローンともに個人事業主が対象に含まれます。

ただし、対象に含まれていることと実際に利用できることは別です。

楽天銀行ビジネスローンでは、楽天銀行の普通預金口座を保有していることや、確定した確定申告書を3期分提出できることなどの条件があります。

楽天スーパービジネスローンは楽天グループ加盟店向けのサービスなので、自身の事業が対象に該当するかを確認してください。

創業して間もない事業者でも楽天銀行ビジネスローンを利用できますか?

楽天銀行の公開条件では、確定した決算書または確定申告書を3期分提出できることが条件として示されています。

そのため、創業して間もなく3期分の資料がそろっていない場合は、公開されている条件をそのまま満たすことができません。

個別の取扱いを推測せず、申込前に楽天銀行へ利用対象となるか確認するのが確実です。

楽天銀行ビジネスローンで100万円未満を借りることはできますか?

公開されている借入金額は100万円以上1億円以下です。

そのため、50万円など100万円未満の資金調達を希望する場合は、楽天銀行ビジネスローンの商品条件とは合いません。

必要額以上を借りるのではなく、少額に対応するほかの事業資金融資も含めて比較しましょう。

審査にはどれくらいの日数がかかりますか?

一律の審査日数を前提にすることはできません。

楽天銀行ビジネスローンは、必要書類の提出や審査、契約条件の確認を経て融資が実行されます。

支払期限が迫ってから申し込むのではなく、必要書類の準備期間も含めて余裕を持って相談することが大切です。

「最短○日」といった公式に確認できない期間を前提に、資金繰りを組まないようにしましょう。

楽天市場を利用していると楽天銀行ビジネスローンの審査で有利になりますか?

楽天市場の利用実績だけで審査が有利になるとは確認できません。

楽天銀行ビジネスローンの公開情報では、楽天市場の売上や出店期間などが審査でどのように評価されるかまでは示されていません。

楽天グループのサービスを利用していることを理由に、「審査に通りやすい」「融資額が増える」と判断するのは避けましょう。

楽天市場などの加盟店向け融資を探している場合は、楽天カードが提供する楽天スーパービジネスローンと混同しないことも重要です。

5. まとめ|楽天の2つのビジネスローンを区別して確認しよう

「楽天ビジネスローン」と呼ばれる商品を調べる際は、楽天銀行ビジネスローンと楽天スーパービジネスローンを混同しないことが重要です。

楽天銀行ビジネスローンは、楽天銀行株式会社が提供する法人・個人事業主向けの事業資金融資です。借入金額は100万円以上1億円以下、借入期間は5年以内で、楽天銀行の普通預金口座や3期分の決算書・確定申告書などが必要です。また、担保・保証人も原則必要となります。

一方、楽天スーパービジネスローンは、楽天カード株式会社が提供する楽天グループ加盟店向けの融資サービスです。商品仕入れや運転資金などに利用できますが、現在の一般向け公式ページだけでは一律の金利や融資額などを確認できない項目もあります。

そのため、楽天グループの商品だからという理由だけで選ぶのではなく、対象者・必要資金額・必要書類・担保や保証・返済条件まで確認したうえで、自社に合うか判断することが大切です。

楽天スーパービジネスローンを検討している場合は、利用条件や返済方法、申込時の注意点を個別に確認してから申し込みを進めましょう。

この記事の著者

佐藤健吾

佐藤健吾(資金調達マップ編集部)

金融関連の情報を中心に長年取材・編集に携わる。金融機関のサービス内容や選び方をわかりやすく伝える記事構成を得意とし、読者目線での信頼できる情報提供を心がけている。

資金調達マップ編集部が厳選 優良ファクタリング
会社ランキング
ファクタリングシークで
今すぐ確認する