この記事の監修者
木川 雅博
木川 雅博
東京弁護士会 板倉総合法律事務所(港区西新橋)
弁護士|弁護士番号51847

主に、中小企業法務(事業執行・契約書等のリーガルチェックその他会社経営の中で生じる問題解決)、売買代金・貸金請求、損害賠償・慰謝料請求、不動産の相続・処分でお困りのご相談、ファクタリング・債務整理、残業代請求(会社・従業員側双方経験)などを多く扱っています。
また、案件処理に際しては、バランス感覚や依頼者に対して簡潔にわかりやすく説明することを大事にしています。

オンラインファクタリングは、売掛債権をオンライン上で早期に資金化できるサービスです。来店不要で手続きを進めやすく、急な資金需要にも対応しやすい点が特徴です。

この記事では、オンラインファクタリングの仕組みや審査、メリット・デメリット、主要サービスの比較、申し込みから入金までの流れをわかりやすく解説します。

1. オンラインファクタリングとは?

オンラインファクタリングとは、売掛債権を早期に資金化するファクタリングの手続きを、オンライン上で進められるサービスです。

Webからの申し込みや書類提出、審査、契約などに対応しており、来店せずに利用できる点が大きな特徴です。

では、具体的にどのような仕組みで利用できるのか、従来型のファクタリングとの違いも含めて見ていきましょう。

オンラインファクタリングの基本的な仕組み

基本的な流れはシンプルです。

  1. 事業者が保有する請求書などの売掛債権をファクタリング会社へ申し込む
  2. ファクタリング会社が売掛債権や取引状況を確認・審査する
  3. 買取条件が提示される
  4. 条件に合意して契約する
  5. 手数料などを差し引いた買取代金が入金される

オンライン型では、この一連の手続きについて、Webフォームへの入力、請求書や通帳データのアップロード、電子契約などを利用して進めるのが一般的です。

銀行融資のように「お金を借りて返済する」のではなく、すでに発生している売掛債権を売却して現金化する点が基本となります。

ただし、契約書に「債権譲渡」と書かれていれば何でも適正なファクタリングになるわけではありません。金融庁も、売掛先から回収できなかった場合に利用者自身の資金で支払うことを求めるなど、実質的に貸付けと同じ機能を持つ取引は貸金業に該当するおそれがあると注意喚起しています。

この点は、オンライン・対面を問わず重要です。

従来型ファクタリングとの違い

オンライン型と従来の対面型で、売掛債権を売却して資金化するという基本的な仕組みが変わるわけではありません。

大きく違うのは、申し込みから契約までに必要となる人の移動や書類の受け渡しです。

項目オンライン型従来の対面型
申し込みWeb中心電話・Web・店頭など
書類提出データアップロード中心持参・郵送・メールなど
面談原則オンラインまたは不要対面で行う場合がある
契約電子契約中心書面契約の場合がある
来店原則不要必要な場合がある
利用地域全国から利用しやすい営業地域の影響を受ける場合がある

実務では、この「移動しなくてよい」という違いが意外に大きく効きます。

以前の対応経験では、東京都外の事業者から14時過ぎに、約220万円の売掛金について「150万円ほどを早めに用意したい」という相談を受けたことがあります。対面前提なら当日中の面談調整だけでも難しい時間帯でしたが、必要資料をデータで確認できれば、その後の判断まで進めやすくなります。資金を急いでいる経営者にとって、移動時間がゼロになる意味は小さくありません。

「オンライン完結型」と「オンライン対応型」は同じではない

サービスを比較するときに注意したいのが、「オンライン対応」という表現です。

Webから申し込めるからといって、必ずしも最後までオンラインで完結するとは限りません。

たとえば、

  • 申し込みだけWebで、その後は電話対応になる
  • 書類はオンライン提出できるが面談が必要
  • 契約時だけ来店や郵送が必要
  • 本人確認のためビデオ通話が必要

といったサービスも考えられます。

そのため、オンラインファクタリングを選ぶ際は「Web申し込み可能」という表示だけで判断せず、申し込み・書類提出・面談・契約のどこまでオンラインで完了するのかを確認することが大切です。

特に「今日中に資金化したい」「近くに営業所がない」という場合、この違いが実際の入金時期を左右します。

2. オンラインファクタリングならではの審査の特徴

オンラインファクタリングでも、売掛債権の存在や売掛先との取引状況を確認するための審査は行われます。

対面型と大きく異なるのは、担当者との面談よりも、申し込み時に入力した情報や提出された書類・取引データをもとに審査を進める割合が高いことです。

そのため、オンラインファクタリングを利用するなら「何を見られるのか」だけでなく、「どのような情報の出し方が求められるのか」まで理解しておくと、手続きを進めやすくなります。

オンラインファクタリングではどのように審査される?

一般的には、Webフォームから申し込みを行い、請求書や入出金明細などをオンライン上で提出します。

ファクタリング会社は、それらの情報から主に次のような点を確認します。

  • 売掛債権が実際に存在しているか
  • 売掛先との取引実績が確認できるか
  • 請求金額や支払期日に不自然な点がないか
  • 過去に売掛先から入金された実績があるか
  • 申し込み内容と提出資料に矛盾がないか

ファクタリングでは、利用者自身の財務状況だけで判断するのではなく、売掛先が期日に代金を支払う可能性や、売掛債権の確実性も重要な判断材料になります。

オンライン型だから審査基準そのものがまったく別物になるわけではありません。違いが出やすいのは、その確認方法です。

対面であれば担当者が会話のなかで取引背景を聞き取れますが、オンラインでは提出された情報から取引の実態を読み取ることになります。

AIやシステムを活用して審査するサービスもある

オンラインファクタリングのなかには、申し込み情報や取引データの分析にAIや独自の審査システムを活用しているサービスもあります。

人がすべての情報を一件ずつ確認する方法だけでなく、一定の項目をシステム上で確認・分析することで、審査業務を効率化する仕組みです。

ただし、「AI審査」と表示されているからといって、必ずAIだけで契約可否が決定されるとは限りません。

サービスによって、

  • システムによる自動判定が中心
  • システム判定後に担当者が確認
  • 一部の確認項目だけを自動化

など運用方法は異なります。

そのため、AI審査という言葉そのものより、どの書類が必要なのか、追加確認が発生するのか、審査結果が出るまでどのような手順を踏むのかを確認した方が実用的です。

対面審査との違いは「説明」より「データ」が中心になること

実務上、オンライン審査で特に意識したいのが、提出する情報のわかりやすさです。

対面であれば、

「この請求額だけ前月より大きいのは追加工事があったためです」「この取引先とは毎月取引しています」

といった事情を、その場で担当者へ説明できます。

一方、オンライン審査では、担当者との面談を行わないサービスもあります。その場合、請求書や入出金履歴、契約書などの情報から取引状況を確認しなければなりません。

実務では、請求書だけを見ると初回取引のように見えても、通帳の入金履歴を確認すると、同じ売掛先から継続して入金されていることがわかるケースがあります。

反対に、申告内容では「毎月取引している」とされていても、提出資料から継続的な取引実績を確認できず、追加資料の提出が必要になることもあります。

このように、オンライン審査では申告内容だけでなく、請求書や入出金履歴など複数の資料から取引の実態を確認できることが重要です。

オンライン審査では書類・データの整合性が重要

オンラインでスムーズに審査を進めたい場合は、書類を多く提出すればよいわけではありません。

重要なのは、それぞれの情報が一致していることです。

たとえば、

  • 申し込みフォームに入力した売掛金額と請求書の金額
  • 申告した売掛先名と請求書の宛名
  • 取引期間と通帳に残っている入金履歴
  • 支払期日と請求書に記載されている期限

などに食い違いがあると、確認作業が増えます。

特に画像が不鮮明で文字が読めない、請求書の一部しか撮影されていない、通帳データの対象期間が不足しているといった状態では、再提出を求められることがあります。

「オンラインなら短時間で終わる」と考えて申し込んでも、資料がそろっていなければ、その分だけ手続きは止まります。

オンライン審査をスムーズに進めるポイント

申し込み前には、次の点を確認しておくとよいでしょう。

  • 請求書全体が読める状態でデータ化する
  • 申し込み内容と請求書の金額・売掛先名を合わせる
  • 売掛先からの過去の入金履歴を確認できるようにする
  • 必要とされる期間の入出金明細を用意する
  • 追加資料を求められたら早めに提出する

オンラインでは郵送や来店の時間を省ける一方、最初の資料準備がそのまま審査の進み方に影響します。

審査を簡略化しているというより、人との面談で確認していた情報の一部を、書類やデータで確認しやすい形に置き換えていると考えると理解しやすいでしょう。

3. オンラインファクタリングのメリット・デメリット・注意点

オンラインファクタリングの魅力は、手続きをオンライン化することで、資金化までの負担を減らしやすい点にあります。

一方で、対面型とは異なる弱点もあります。便利さだけで判断せず、どのような場面で使いやすく、どこに注意が必要なのかを整理しておきましょう。

オンラインファクタリングのメリット

オンラインファクタリングの主なメリットは、次の4つです。

  • 来店せずに手続きを進められる
  • 資金化までの時間を短縮しやすい
  • 地域を問わず利用しやすい
  • 書類提出や契約の負担を減らしやすい

最大の特徴は、ファクタリング会社の店舗や営業所へ足を運ばなくても手続きを進められることです。

従来型では、申し込み後に面談の日程を調整したり、契約のために来店したりするケースもありました。オンライン型では、こうした移動や日程調整を省けます。特に、資金を急いでいる場面では、この差が大きくなります。

実務では、午前中に相談が入り、「翌日の支払いまでに100万円前後を用意したい」というケースも珍しくありません。こうした状況では、審査そのものの時間だけでなく、書類を郵送する時間や店舗まで移動する時間も負担になります。

また、近隣にファクタリング会社がない地域でも、全国対応のオンラインサービスであれば申し込みや契約を進められる場合があります。選択肢を所在地だけで限定されにくくなるため、複数サービスを比較しやすくなる点も利点といえるでしょう。

オンラインファクタリングのデメリット

一方で、オンライン化がすべての利用者にとってメリットになるわけではありません。

主なデメリットは次のとおりです。

  • 対面より細かな事情を説明しにくい場合がある
  • 必要書類をデータ化しなければならない
  • サービスによってオンライン完結の範囲が異なる

オンライン審査では、申し込み内容や提出された資料をもとに判断が進みます。

そのため、取引に特殊な事情がある場合や、請求金額が普段より大きくなった理由などを詳しく説明したい場合は、対面型の方が話を伝えやすいことがあります。

利用前に確認しておきたい注意点

オンラインファクタリングを利用するときは、利便性や入金スピードだけでなく、契約条件まで確認することが重要です。

まず確認したいのが、最終的な受取額です。

提示された手数料だけを見るのではなく、事務手数料や振込手数料などの費用が発生しないかを確認し、売掛債権の額面に対して最終的にいくら入金されるのかを把握しておきましょう。

もう一つ重要なのが、売掛先から代金を回収できなかった場合の取り扱いです。

一般的なファクタリングは売掛債権の売買ですが、契約書に「ノンリコース」と記載されているだけで適正な取引と判断できるわけではありません。売掛先が支払わなかった場合のリスクを実質的に誰が負担するのかまで確認する必要があります。

金融庁も、売掛先から回収できなかった際に利用者が債権を買い戻したり、自己資金でファクタリング会社へ支払ったりする契約については、経済的な実態によって貸金業に該当するおそれがあると注意喚起しています。

そのため、契約時には買戻し義務や支払い義務の有無を確認し、不明な条件があれば契約前に説明を求めましょう。

また、ファクタリングを恒常的な資金繰りの前提にするのは避けましょう。毎月利用しなければ資金が回らない場合は、資金繰りそのものを見直す必要があります。

便利さとスピードだけではなく、受取額・契約内容・利用後の資金繰りまで含めて判断することが重要です。

4. オンラインファクタリングがおすすめな人・おすすめしにくい人

利用するか迷ったときは、資金不足の原因や必要な時期、オンライン手続きとの相性まで含めて判断することが大切です。

オンラインファクタリングがおすすめな人

次のような状況であれば、オンラインファクタリングを検討しやすいでしょう。

  • 売掛金の入金前に支払いが発生している
  • 数日以内など、早めに資金を確保したい
  • 店舗へ出向く時間を取りにくい
  • 近隣に利用しやすいファクタリング会社がない
  • 一時的な資金繰りのズレを解消したい

たとえば、月末に300万円の売掛金が入る予定でも、その1週間前に外注費150万円の支払いが必要になるケースがあります。

売上そのものが不足しているのではなく、入金と支払いのタイミングがずれている状態です。このような一時的な資金不足は、売掛金を前倒しで現金化するファクタリングと比較的相性がよいといえます。

なかでもオンライン型は、申し込みや書類提出のために移動する必要がありません。

建設業や運送業のように経営者自身が現場に出ている場合や、少人数で事業を運営している場合には、本業を止めずに手続きを進めやすい点が実務上の利点になります。

また、銀行融資の実行を待っていては支払日に間に合わないなど、資金が必要になる時期と調達方法のスピードが合わない場面でも、一時的な選択肢として検討できます。

オンラインファクタリングをおすすめしにくい人

一方、次のような場合は慎重に判断した方がよいでしょう。

  • 毎月のように資金が不足している
  • 長期間使える運転資金を確保したい
  • 売掛金を早期資金化しても翌月に再び資金不足になる
  • 担当者と対面で相談しながら条件を確認したい

特に注意したいのが、ファクタリングを利用し続けなければ支払いが回らない状態です。

売掛金を本来の入金日より前に現金化すると、その時点では資金を確保できます。しかし、本来の入金日に受け取る予定だった資金はすでに前倒しで受け取っているため、翌月も別の売掛金を資金化しなければならなくなることがあります。

この状態では、問題の中心が単純な入出金のズレではなく、利益率や固定費、借入返済などを含めた資金繰りそのものに移っています。

ファクタリングは売掛金の入金時期を早める手段であり、事業の収益性そのものを改善するものではありません。

また、取引内容が複雑で詳しい説明が必要な場合や、契約条件を担当者と相談しながら決めたい場合は、オンライン完結型より対面対応のあるサービスの方が向いていることもあります。

オンライン型が向いているか判断するポイント

利用するか迷ったときは、次の点を確認すると整理しやすくなります。

1. 資金不足は一時的か

売掛金が入金されれば資金繰りが正常に戻るのであれば、ファクタリングを検討しやすい状況です。

2. 資金が必要になるまでの時間は短いか

来店や郵送に時間をかけにくく、比較的早く資金化したい場合はオンライン型との相性がよくなります。

3. オンラインで必要な手続きを進められるか

請求書や入出金明細のアップロード、本人確認、電子契約などを問題なく進められるか確認しておきましょう。

4. 自分の利用条件に合うサービスがあるか

オンラインファクタリングは、サービスによって対応する事業形態、買取可能額、必要書類、入金スピードなどが異なります。

「オンラインだから便利そう」という理由だけではなく、自社の資金需要と利用条件の両方が合っているかを確認することが重要です。

5. 主要オンラインファクタリングサービスを比較

オンラインファクタリングは、サービスごとに入金スピードや対応する事業者、買取可能額、必要書類などが異なります。

「最短○分」という数字だけでなく、自社が利用対象になっているか、希望金額に対応しているか、必要書類をすぐ用意できるかまで含めて比較しましょう。

主要オンラインファクタリングサービス比較表

サービス入金スピード主な利用対象買取可能額主な必要書類オンライン完結
PAYTODAY最短30分法人・個人事業主10万円~上限なし本人確認書類・請求書・入出金明細・決算書など
QuQuMo最短2時間法人・個人事業主制限なし本人確認書類・請求書・入出金明細など
OLTA最短即日法人・個人事業主制限なし本人確認書類・請求書・入出金明細・決算書など
labol最短30分個人事業主・フリーランス1万円~本人確認書類・請求書・取引を確認できる資料など
ペイトナー最短10分個人事業主・フリーランス・(法人も可)1万円~300万円本人確認書類・請求書・入出金明細など

※ペイトナーは初回の申請可能額が50万円で、利用実績に応じて最大300万円まで増額されます。

※入金時間は最短の場合です。審査状況や申し込み時間、提出書類の不備などによって実際の入金時期は異なります。また、必要書類は申し込み内容や審査結果によって追加を求められる場合があります。

法人でまとまった金額を資金化するなら

法人でまとまった売掛金を資金化する場合は、買取可能額と必要書類の両方を確認しておきましょう。

PAYTODAYは10万円から上限なし、QuQuMoやOLTAも買取金額に制限を設けていません。そのため、数百万円規模の売掛債権を資金化したい法人でも比較対象になります。

ただし、「制限なし」であっても希望額が必ず買い取られるわけではありません。実際の買取可否や金額は審査によって決まるため、希望する資金調達額で利用できるかを事前に確認することが大切です。

個人事業主・フリーランスが少額利用するなら

少額の請求書を資金化したい場合は、最低利用額にも注目します。

labolとペイトナーは1万円から利用できるため、数万円から数十万円程度の資金を必要とする個人事業主やフリーランスでも検討しやすいサービスです。

一方、サービスによって対象となる事業者や利用上限は異なります。少額利用では、入金スピードだけでなく、自分の事業形態と必要金額の両方に対応しているかを確認しましょう。

必要書類は「少なさ」だけでなく準備しやすさも確認する

急いで資金化したい場合、必要書類をすぐに用意できるかも重要です。

各社では、請求書や入出金明細、本人確認書類などが主な審査資料になります。一方、PAYTODAYやOLTAのように決算書・確定申告書などが必要となるサービスもあり、必要書類の種類には違いがあります。

比較するときは「書類が何点必要か」だけを見るのではなく、申し込み時点ですぐ提出できる資料かどうかまで確認しておくと、資金化までの時間をイメージしやすくなります。

そのうえで、サービスを比較する際は次の点をセットで確認しておきましょう。

  • 希望する金額に対応しているか
  • 自分の事業形態で利用できるか
  • 必要書類をすぐ準備できるか
  • 申し込みから契約までオンラインで完結するか
  • いつまでに申し込めば希望日に入金できるか

自分が申し込んだ場合に、書類の準備から契約・入金までどの程度かかるのか。 この視点で比較することが、実際の資金調達では重要です。

6. オンラインファクタリングの申し込みから入金までの流れ・必要書類

オンラインファクタリングは、申し込みから契約までをWeb上で進められる点が特徴です。

ただし、実際の手順や必要書類はサービスによって異なります。即日での資金化を希望する場合は、事前に必要な資料をそろえておくことが重要です。

STEP1 オンラインで申し込む

まずは、利用するファクタリング会社のWebサイトから申し込みます。

一般的には、次のような情報を入力します。

  • 会社名・屋号
  • 代表者名
  • 連絡先
  • 売掛先
  • 売掛金額
  • 入金予定日
  • 希望する買取金額

入力内容は、その後に提出する請求書や取引資料と一致させましょう。

特に売掛先名や請求金額、支払期日の入力ミスは、追加確認につながりやすい部分です。

STEP2 必要書類をアップロードする

申し込み後、審査に必要な書類をスマートフォンやパソコンから提出します。

オンラインファクタリングで求められることが多いのは、次のような資料です。

  • 請求書
  • 通帳や入出金明細
  • 本人確認書類
  • 決算書・確定申告書
  • 売掛先との契約書
  • 発注書・納品書など取引内容を確認できる資料

すべての書類が必須というわけではありません。

前章で比較したように、請求書や入出金明細など少ない資料で申し込めるサービスもあれば、決算書などを求めるサービスもあります。

急いでいる場合は、必要な書類がそろっているか、提出前に確認しておきましょう。

STEP3 審査を受ける

必要書類を提出すると、売掛債権の内容や売掛先との取引状況などをもとに審査が行われます。

オンライン型では、提出された請求書や入出金データを中心に確認が進むため、申し込み内容との整合性が重要です。

審査方法については第2章で解説したとおり、サービスによって担当者による確認だけでなく、AIや独自システムを利用している場合もあります。

STEP4 見積もり・買取条件を確認する

審査後、買取可能額や手数料などの条件が提示されます。

ここで確認したいのは、手数料率だけではありません。

  • 売掛債権の額面
  • 買取金額
  • 手数料やその他の費用
  • 実際に振り込まれる金額
  • 契約後の入金時期

まで確認してから契約を判断しましょう。

たとえば100万円の売掛債権を申し込んだからといって、100万円すべてが入金されるわけではありません。提示された条件から、最終的に手元へいくら入るのかを見ることが重要です。

STEP5 電子契約を締結する

条件に納得できれば、契約へ進みます。

オンライン完結型では、電子契約サービスを利用して契約書を確認・締結する方法が一般的です。

契約書は画面上で流し読みせず、買取金額や手数料だけでなく、売掛金回収後の取り扱いや利用者側の義務についても確認してください。

契約内容に不明点がある場合は、署名する前に確認するのが基本です。

STEP6 指定口座へ入金される

契約が完了すると、指定した銀行口座へ買取代金が振り込まれます。

入金までの時間はサービスによって異なります。申し込み時間や審査状況、必要書類の不足、金融機関の状況などによっては、希望した時間までに入金されないこともあります。

特に当日中の資金化が必要な場合は、入金希望時刻から逆算して申し込みを始めることが重要です。

オンラインファクタリングの速さを活かすためには、サービス選びだけでなく、申し込み前の準備も大きなポイントになります。

7. オンラインファクタリングの活用事例

オンラインファクタリングは、売掛金の入金を待っている間に支払いが先行する場面で活用しやすい資金調達方法です。

ここでは、特に利用場面をイメージしやすい3つのケースを紹介します。

建設業|資材費や外注費の支払いを先に確保

建設業では、工事代金の入金より先に資材費や外注費の支払いが発生することがあります。

たとえば、月末に400万円の工事代金が入金される予定でも、その2週間前に資材費や外注費として180万円が必要になるケースです。

手元資金だけでは支払いが難しい場合、入金予定の売掛債権をオンラインファクタリングで早期に資金化することで、支払いまでの資金ギャップを埋められます。

経営者自身が現場に出ている会社では、店舗へ出向かずに申し込みや書類提出を進められる点も活かしやすいでしょう。

運送業|売掛金の入金前に燃料費や人件費を支払う

運送業も、入金と支払いのタイミングにズレが生じやすい業種です。

運賃の入金が翌月末であっても、燃料費、高速道路料金、人件費などは先に発生します。

たとえば、翌月末に250万円の売掛金が入る予定でも、その前に燃料費や給与として100万円程度の支払いが必要になる場合があります。

こうした一時的な資金不足であれば、売掛金の一部を早期に資金化することで支払いに対応できます。

IT・Web制作・個人事業主|長い入金サイトを短縮

IT・Web制作や業務委託では、納品が完了していても、請求から入金まで1〜2カ月程度空くことがあります。

たとえば、80万円の制作案件を納品済みでも、入金予定が翌々月末で、その前に外注費30万円を支払う必要があるケースです。

売上はすでに確定していても、入金前では手元資金として使えません。

こうした場合に請求書をオンラインファクタリングで資金化すれば、入金サイトを実質的に短縮できます。

特に個人事業主や少人数の事業者では、数十万円の入金時期がずれるだけでも資金繰りへの影響が大きくなるため、必要な金額だけ利用する考え方が重要です。

いずれも共通するのは、売上不足ではなく、売掛金の入金より支払いが先に来る一時的な資金ギャップが生じている点です。

※上記は仕組みを説明するためのケーススタディであり、特定企業の実例ではありません。

8. オンラインファクタリングに関するよくある質問

オンラインファクタリングを検討する際に、特に疑問になりやすい点をまとめます。

オンラインファクタリングは安全に利用できますか?

オンラインだから危険、対面だから安全というわけではありません。

重要なのは、運営会社の情報や契約内容、手数料、売掛先が支払わなかった場合の取り扱いなどを確認することです。

金融庁も、ファクタリングを装いながら実質的に貸付けと同様の機能を持つ取引について注意喚起しています。特に、売掛金を回収できなかった際に利用者自身の資金で支払うことを求められるなど、不自然な条件がないか確認しましょう。

個人事業主やフリーランスでも利用できますか?

個人事業主やフリーランスに対応しているオンラインファクタリングサービスもあります。

ただし、すべてのサービスが対応しているわけではありません。また、最低買取額や必要書類などの条件も異なります。

少額利用を希望する場合は、法人向けサービスと同じ基準で選ぶのではなく、事業形態と希望する金額の両方を確認すると選びやすくなります。

即日で入金してもらうことはできますか?

即日入金に対応しているサービスはありますが、必ず当日中に入金されるとは限りません。

申し込み時間や審査状況、必要書類の準備状況などによって入金までの時間は変わるため、急ぎの場合は受付条件も確認しておきましょう。

売掛先に知られず利用できますか?

2社間ファクタリングであれば、売掛先への通知や承諾を原則必要とせず利用できます。

2社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社の2者間で契約するため、売掛先にファクタリングの利用を知られにくい点が特徴です。

一方、契約内容によっては売掛先への通知や承諾が必要になる場合もあります。

取引先との関係を考えて通知を避けたい場合は、申し込み前に「2社間ファクタリングに対応しているか」「売掛先への通知が必要か」を確認しておきましょう。

スマートフォンだけでも申し込めますか?

スマートフォンから申し込めるオンラインファクタリングサービスもあります。

請求書や本人確認書類を撮影してアップロードできるため、パソコンを使わず手続きを進められるサービスもあります。

ただし、書類提出だけでなく、本人確認や契約までスマートフォンで完結できるかはサービスによって異なります。スマートフォンだけで利用したい場合は、申し込みから契約までの対応範囲を確認しておきましょう。

9. まとめ|オンラインファクタリングは自社に合うサービスを見極めて利用しよう

オンラインファクタリングは、売掛債権を早期に資金化するファクタリングの手続きを、Web上で進められるサービスです。

来店や書類の郵送を省きやすく、資金化までの時間を短縮しやすい一方で、オンラインだからどのサービスでも同じというわけではありません。

利用を検討するときは、次の点を確認しておきましょう。

  • 自社の事業形態に対応しているか
  • 希望する買取金額で利用できるか
  • 必要書類をすぐに準備できるか
  • 申し込みから契約までオンラインで完結するか
  • 希望する時期までに入金を受けられるか
  • 手数料やその他の費用を含めた受取額はいくらか
  • 契約内容に不明な点や不利な条件がないか

オンラインファクタリングは、一時的な資金繰りのズレを埋める手段として、自社の状況に合わせて利用することが重要です。

オンラインという利便性だけで選ばず、審査方法や必要書類、対応金額、契約条件まで比較したうえで、自社の状況に合ったサービスを選ぶことが大切です。

この記事の著者

中村陽介

中村陽介(資金調達マップ編集部)

資金調達や売掛債権の活用法など、経営者が抱える資金課題をテーマに編集・執筆を担当。元ファクタリング会社に勤務していた経験を活かし、ファクタリングの仕組みや活用ポイントについて、実務的な視点から分かりやすく伝えることを重視している。

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